2006年度の企画



四国地方における質的研究法に関するネットワーク構築の可能性を探る

 質的研究法には,行動観察,ナラティブアプローチ,フィールドワーク, グラウンデッド・セオリー・アプローチ,アクションリサーチ等,様々な 手法が含まれるが,本来,研究方法とは研究目的を的確に達成するための 手段であり,研究方法が限定された研究は成立しえない。

 だが,質的研究法には体系的な教育カリキュラムが確立しておらず,初 学者は親和性のある研究法に固執したり,試行錯誤を繰り返す傾向が強い。 関東・関西地方の都市部であれば,研究会や講習会等を通して,質的研究に 関するネットワークの構築や情報交換がなされ,初学者でも多様な質的研究 法の手法を用いる可能性を見いだすことができるかもしれない。

 しかし,四国地方のような地方都市においては,質的研究法を習得した個 々の大学教員のキャパシティに依存する(属人性が高い)傾向にある。また, 初学者にとって,実際に質的研究が進められる過程を見聞きすることも重要 であるが,地方都市では卒業論文や修士論文等で質的研究を用いる機会が少 なく,研究過程を擬似的に体験することが少ない。

 本ワークショップは,地方都市の質的研究者が抱える課題・問題点を鑑み、 四国地方で質的研究を行う人的資源、情報資源のネットワークを構築し, そのネットワークを利用した質的研究に関する情報共有の可能性を探ること を狙いとしている。

 ワークショップは,四国地方で質的研究を行う研究者に研究成果を発表し ていただく。話題提供者は、主に障害児教育、保健医療福祉領域の実践現場 で活躍されている研究者である。その後、同じく四国地方で質的研究に取り 組む2名の研究者から、心理学・看護学分野における質的研究の意義、現状 等についてコメントをいただく。その後、フロアからの反応も含めて、四国 地方における質的研究に関する情報共有、ネットワーク構築について議論を 深めたい。

1.日時:平成19年3月25日(日) 13:00?16:00

2.場所:愛媛大学教育学部 大講義室

3.登壇予定者

<話題提供者>

 大豆生田浩子(愛媛大学大学院教育学研究科)

 松尾基史(医療法人五月会 須崎くろしお病院)

 相模健人(愛媛大学教育学部)

 光宗昌哉(愛媛大学教育学研究科学校臨床心理専攻)

<コメンテーター>

 山下 光(愛媛大学教育学部)

 竹崎久美子(高知女子大学看護学部)

4.参加費:無料

5.問い合わせ先:愛媛大学教育学部苅田研究室

 

 

「心理療法におけるエビデンスとナラティヴ:招待講演とシンポジウム」

  英国・アバティ大学John McLeod教授をお迎えして

「物語りとしての心理療法―ナラティヴ・セラピーの魅力」・ 「臨床実践のための質的研究法入門」出版記念

*発表は日本語と英語で行われます。英語講演には通訳がつきます。 *参加ご希望のかたはメールでお申し込みください(詳細後述)。

 今春発売される「物語りとしての心理療法―ナラティヴ・セラピーの魅力」 ・「臨床実践のための質的研究法入門」の著者、John McLeod (英国 アバ ティ大学)教授が東大・下山教授の招きで来日するのを機に、京都・立命 館大学で講演とシンポジウムを行うことになりました。

 

2007年3月21日 午後1時半から5時半まで

 立命館大学(衣笠) 創想館カンファレンスルーム(定員120名) 参加費:無料

定員:120名

司会・進行(未定)

導入講演 サトウタツヤ

「機能主義と文脈主義からみた新しい心理療法の時代の行動療法と  ナラティヴ:その歴史と展開」

招待講演

John McLeod (英国 アバティ大学)(聴衆への逐次的通訳あり)

「How could Psychotherapy develop from the modern forms to post-modern」 

シンポジウム 新しい時代の心理療法とカウンセリングの発展に向けて

話題提供者(日本語で発表。マクレオド先生向けの逐次的通訳あり)

 下山晴彦 日本の心理療法の発展における物語り(ナラティヴ)の意義

 能智正博 ナラティブの視点と“リハビリテーション・カウンセリング”

 武藤 崇 認知行動療法とナラティブ:"close outsider"という倫理

 松見淳子 EBP(Evidence-Based Practice) の今日的意味と展望  

指定討論者

 John McLeod (英国 アバティ大学)

主催:

科研費(社会状況や海外学説との関連からみた本邦臨床心理学の歴史的展開。    研究代表;佐藤達哉)

日本学術振興会人文・社会科学振興のためのプロジェクト研究事業

  「ボトムアップ人間関係論の構築」

立命館大学人間科学研究所

後援:日本質的心理学会

 

 

シンポジウム「心理療法・物語・文化」

日程:3月18日(日曜日) 午後1時〜5時

場所:東京大学(本郷)医学部教育研究棟の鉄門講堂(赤門入ってすぐ)

主催:東京大学臨床心理学コース下山研究室

後援:東京大学大学院付属心理教育相談室

日本質的心理学会

参加費:2000円(学生:1000円)

定員:150名(定員になり次第締め切り)

第1部 講演  (通訳付)

1.イントロダクション 「心理療法・物語・文化」

  下山晴彦    (東京大学)

2.招待講演1 「西洋文化における心理療法の発展:ナラティヴの観点から」

  John McLeod (英国 アバティ大学)

3.招待講演2 「日本文化における物語と心理療法」

  北山修     (九州大学)

第2部 シンポジウム (通訳付)

司会 下山晴彦

4.指定討論1 「心理療法の統合の立場から」

  平木典子  (跡見学園女子大学)

5.指定討論2 「社会構成主義の立場から」   野口裕二  (東京学芸大学)

6.全体討論

 

 

日本質的心理学会研究交流委員会企画セミナー  「質的研究法は教育研究をどう変えるか」 主催:日本質的心理学会研究交流委員会

共催:日本教育工学会企画委員会,学習工学研究会(日本教育工学協会団体会員)

 この度,日本質的心理学会研究交流委員会と日本教育工学会企画委員会, 学習工学研究会との共催の形でセミナーを企画しました.質的研究法に ついての講義,講演と,質的データ(観察記録,インタビュー記録等)を 分析するワークショップを中心としたセミナーを予定しております.

 国立大学入試の前日ではありますが,多数のご参加をお待ちしています.

1.日時

 2007年2月24日(土) 11時から17時まで(10時半受付開始)

2.場所

 金城学院大学 W9号館 3階中講義室

 (名古屋駅から最短45分,中部国際空港から最短75分)

3.プログラム 11:00-11:10 開会挨拶     日本質的心理学会研究交流委員会委員長 山梨大学     尾見康博     日本教育工学会企画委員会委員長  鳴門教育大学 村川雅弘 11:15-12:15 講義 「質的研究とは何か

          −そのパラダイム,パラダイス,パラノイア− 」

                     名古屋大学大学院 大谷 尚

       質的研究の考え方,デザイン,方法にくわえ,その苦しみや楽しみなどについても話していただく予定です.

12:15-12:20 諸連絡

12:20-13:10 昼食(各自)

       *大学食堂リリー・イーストが営業しています.

13:10-15:40 ワークショップ「質的研究手法による記録(データ)の分析」

             名古屋大学大学院 大谷 尚・柴田好章・坂本将暢

       実際のインタビューデータなどをもちいて,データのコーディング, ストーリーラインの読み解き,そこからの理論化を体験する演習を 行います.

15:45-16:45 講演『質的研究─「科学的」というトラウマから逃れられたのか』

                        青山学院大学 佐伯 胖

      長い行動主義の支配のもと,実験心理学は「科学的」たらんとして, 量的測定を基盤とした操作主義にとらわれてきたが,20世紀後半 からさまざまな分野で操作主義からの脱却がはかられてきた.         このような変革を,認知科学研究のパラダイム転換をケースにし て,「科学的」ということの意味が一時的[崩壊」を経て,どのよう な新しい基準になってきたのかを考え,質的研究にとっての(新し い意味での)「科学的たらんとすること」の意味を問う.

17:00-19:00 懇親会(大学食堂 リリー・イースト)

  4.会費

 参加費

   日本質的心理学会会員  1,000 円

   日本教育工学会会員   1.000 円

   学習工学研究会会員   1,000 円

   上記以外の方      3,000 円

 *日本質的心理学会,日本教育工学会,学習工学研究会のいずれかの会員は   参加費1,000円です.

 *当日,会場で,日本質的心理学会の来年度の会費(一般 8,000円,   大学院生・学部生 7,000円)を支払い,来年度からの入会申し込みを   された方は,参加費が会員と同額の 1,000 円になります.

 懇親会参加費

  懇親会参加費:一般 3,000円,学部生と大学院生 2,000円,ただし,現職教員の   大学院生は一般扱い.

5.申し込み方法など

 事前申し込みとし,日本質的心理学会Webサイトに設置した申し込みフォーム  から,申し込む.

  申し込み締め切り 2007年2月8日(木)または,定員200名に達した時点 *1月31日に締め切りました.

  事前に必要な知識はありません.ただ,質的研究と質的データ(観察記録、   インタビュー記録等)の分析に強い関心を持っている方の参加を望みます.

  ただしできれば,次のものを読んでおいてください.

・次の書の大谷担当分のうち第2編第2章−第4章 pp140-181  『質的研究法による授業研究−教育学,教育工学,心理学からのアプローチ−』  平山満義編  北大路書房

・大谷 尚(2005)質的アプローチは研究に何をもたらすか.(大谷 尚・無藤  隆・  サトウタツヤ.質的心理学が切り開く地平.pp16-36)質的心理学研究.  第4号.pp17-28 新曜社

 *質的心理学研究は一般の書店で入手可能です.

6.本セミナーに関する問い合わせ先

 金城学院大学 長谷川元洋

 

 

企画名:ワークショップ「グランデッド・セオリー・アプローチを学ぶ」

講師:戈木クレグヒル滋子氏(首都大学東京 健康福祉学部教授)

日時:2007年3月18日(日)12:00〜17:00

会場:中京大学心理学部研究棟(3号館別館)5階

企画内容

 グラウンデッド・セオリー・アプローチは,質的研究の中でも代表的 な研究方法の一つです.データに基づいて(grounded)分析を進め,デ ータに基づいた複数の概念(カテゴリー)を体系的に関係づけ,研究領 域に密着した理論を生成しようとする研究方法です.分析は,3つの Codingからカテゴリー関連図の作成に進みます.その後,それを基にし てさらにデータ収集を行います.今回のワークショップでは,カテゴリ ー関連図作成までの一連の分析の流れを体験します.

 講師の戈木クレイグヒル滋子先生は,グラウンデッド・セオリー・ア プローチの創始者の一人であるストラウス先生から直接トレーニングを 受けられ,その後コービン先生のご指導のもとに研鑽を積まれました. 現在は,幅広い領域において,学部生から研究者に至るまで広くご指導 に当たられています.

 質的研究を目指す多くの皆さまのご参加をお待ちしています.

参加費: 3000円

申し込み:事前に下記までお申し込みください.(2007年3月1日まで)

定員に達しましたので,1月28日に申し込み受付を終了しました。(中部質的心理学研究会事務局)

付記:グランデッド・セオリー・アプローチについて基本的な知識があ ることを前提とします.ご存知ない方は,以下のテキストのいずれかを 事前に購読されてから参加されることをお勧めします.また,ワークシ ョップ開催前の1月,2月ににテキストをもとに勉強会を開きますので, 必要な方は事務局までお尋ねください.

(テキスト)

 1.ワードマップ:グランデッド・セオリー・アプローチ

    戈木クレイグヒル滋子著  (新曜社)

 2.質的研究方法ゼミナール

    戈木クレグヒル滋子著  (医学書院)

主催:中部質的心理学研究会

後援:日本質的心理学会研究交流委員会 

 

 

ワークショップ「私のフィールドワーク:転がり続ける渦中からのながめ」(8/18掲載)

日時:9月30日(土)12時から5時半

場所:名古屋大学ベンチャービジネスラボラトリー「ベンチャーホール」

[登壇者]

司会

 徳田治子(お茶の水女子大学)

話題提供

 松嶋秀明(滋賀県立大学)

 大倉得史(九州国際大学)

 松本光太郎(名古屋大学)

企画

 荒川 歩(名古屋大学)

 松本光太郎(名古屋大学)

[企画趣旨]

 フィールドワークとはどのような営みなのだろうか。フィールドワーカーとしての私はとどまることはない。そして、時間を経て初めて、当時の私には見えなかった何かが見えてくることもあるだろう。

 本企画では、質的研究と呼ばれる実践を行ってきた3人からの話題提供を肴に、フィールドワークという実践について、改めて濃密に語り合いたい。この3人の登壇者は、日本の質的研究・フィールド研究が大きく変化を遂げる中で、同時代的にそれぞれ独立して登場してきた研究者たちであり、皆それぞれ違った立場や質的研究観を持っていると思われる。この3人の登壇者のそれぞれの立場や見方の違いを浮き彫りにすることで、フィールドワークにおける質的研究のさまざまな可能性を考えたい。

 参加者として想定しているのは、積極的に議論に加わり、フィールドワークという実践に関して思考を深めることを希望されている方を対象としたい。内容的に入門編というわけにはいかないが、初学者の方もぜひご参加いただきたい。

[参加申込方法]

会場設営の関係上,できるだけ事前に申し込みいただくようお願いいたします。

(1)参加費 500円(当日支払い) 定員50名

(2)参加ご希望の方は、氏名・ご所属・E-mailアドレスを記入の上、下記お申し込みください。

 ワークショップ当日、名古屋大学では全学を挙げてのイベント「ホームカミングデー」を開催する予定です。混雑が予想されますので、会場のお間違えのないようお越しください。

[参加申込・問い合わせ先]

 荒川歩 arakawaa@fc.ritsumei.ac.jp

[主催]てんむすフィールド研究会

[後援]日本質的心理学会研究交流委員会

 

 

第5回中部質的心理学研究会

 日本質的心理学会研究交流委員会後援

1)テーマ「ライフストーリー研究の実際−高齢者の人生の語り−」

2)講師:山口智子氏(日本福祉大学社会福祉学部心理臨床学科助教授)

3)日時:2006年6月17日(土)午後2時〜5時

4)会場:中京大学名古屋キャンパス心理学部研究棟5階院生研究室

5)参加費:1000円(当日支払い)

6)申し込み方法:氏名,所属,E-mailアドレスを記入の上,下記まで

   メールにてお申し込みください。(6月14日締め切り)

7)内容:講師の山口氏には,ご自身の高齢者の語りの研究を通して,ライフストーリー研究が実際にどのように進められたかご発表いただきます。特に語りの分析(評定,類型化など)について,詳しくご説明いただく予定です。

8)懇親会:研究会終了後,山口先生を囲んでの懇親会を予定しています。

会費2500円程度で行います。懇親会参加ご希望の方は合わせてお申し込みください。

 

 

グリーンハル教授講演会のご案内

司会・解説 斎藤清二教授(富山大学保健管理センター)

日時: 2006年6月2日(金) 午後6時半〜

   立命館大学衣笠キャンパス 末川会館ホール

概要

 NBM(ナラティブ・ベイスト・メディスン)は,患者の語る物語を全面的に尊重し,患者と医療者の対話の中から新しい物語が生まれてくることを期待する,という基本姿勢をもっている医療である。今回の講演では、「文学の分析と解釈(literary analysis)」の概念や理論をどのように使えば、医療者としての仕事の助けになるのかということについて考えていく。哲学者・マッキンタイアは、「私たちは私たち自身の物語の共著者にすぎない」と述べている。私たち自身の物語はまた他の人の物語の部分をも構成しているし、それぞれの物語は他者の物語の制限としても働くのであるから。こうした劇学的メタファーが患者及び患者のケアやキュアに従事する医療者にとって有効なのかという疑問もあるだろうが、この問いに3つの点から答えたい。まず、ナラティブ・アプローチは患者の病い経験を深く理解するのに役立つ。次にこのアプローチは効果的なヒーリング的関係を構築できる。そして第三にナラティブ・アプローチは倫理的選択肢をより明瞭なものにし、道徳的イマジネーションを刺激するのである。

主催

本企画は、日本学術振興会 人文・社会科学振興のためのプロジェクト研究事業 「ボトムアップ人間関係論の構築」より助成を受けています。

共催

オープンリサーチセンター整備事業

  「臨床人間科学の構築」研究法開発プロジェクト

日本学術振興会科学研究費

  「語りをとらえる質的心理学の研究法と教育法」(代表 ・やまだようこ)

日本学術振興会科学研究費

  「患者主導型科学技術研究システム構築のための基盤的研究」(代表 ・松原洋子)

後援  日本質的心理学会

 

 

日本質的心理学会研究交流委員会企画シンポジウム 「フィールドワークのプロセスをいかに記述するか?:看護学のアプローチと心理学のアプローチ」

 

 質的研究のアプローチとして代表的なフィールドワークの方法についての シンポジウムです。今回は,看護学と心理学において精力的にご研究されて いる四名の先生をお招きして,フィールドワークの方法,とくにプロセスの 記述に焦点を当てて議論します。フィールドワークを進めていくうちに, どのようにして,観たこと,聞いたこと,気づいたことを言葉にしてまとめて いくか,悩んだりつまずいたりすることも多いかと思います。本シンポジウム で,そのような問題の共有,そしてその解決策の糸口がつかめれば, と思います。質問の時間も多く用意する予定ですので,どうぞふるって ご参加下さい。

話題提供:薬師神 裕子(愛媛大学)

      「慢性疾患を持つ子どもと家族への支援プロセス」

     濱田  裕子(九州大学)

      「障害のある子どもと社会をつなぐ家族のプロセス

       −父親と母親の面接調査を通して−」

     苅田  知則(愛媛大学)

      「バリアフリー分野におけるニーズ把握のプロセス」

     谷口  明子(武蔵野大学)

      「院内学級の入院児への教育的援助」

指定討論:サトウタツヤ(立命館大学)

     操   華子(国際医療福祉大学)

  司会:尾見  康博(山梨大学) 

日時:5月27日(土) 13:30-17:00

場所:愛媛大学 総合情報メディアセンター(城北地区)

1階 メディアホール

定員:80名

参加費:日本質的心理学会会員 無料

    非会員 \2000

<問合せ先>

山梨大学 尾見康博