日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃
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日本質的心理学会 メールマガジン No.208号(2022)

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎学会より会員のみなさまへ
◆『質的心理学研究』編集委員会より
◆会務委員会より
◆研究交流委員会より
■研究会情報
◆「交差路からの眺めーDeep Urbanismへ」
南 博文先生九州大学退職記念講義のご案内
◆シンポジウム「新しい心理学とウィトゲンシュタイン」のお知らせ
◆考える読書会第5回合評会のお知らせ
◆文化理解の方法論研究会(MC研)第36回研究会のお知らせ
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◎ 学会より会員のみなさまへ
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◆『質的心理学研究』編集委員会より

新しい年を迎えてから、早くも1か月半が経ちました。筆者の勤務校では、後
期授業がほぼ終わり、成績評価にも目処がついてきました。ここから新しい学期
が始まるまでの約2か月間は「自分のやりたいことができる!」と毎年この時期
に気合を入れるのですが、終わってみると、「結局何ができたんだろう?」と呆然
とするということを、毎年のように繰り返しています。今年は特に、分析してな
んとか形にしたいと思っているデータがあるのですが、どこから手をつけたらよ
いかと頭を抱える状態が続いています。質的研究には、こうすればよいという「正
しい」方法やノウハウのようなものは、おそらくないと思います。実際、研究の
しかたや論文の書き方を、指導教員から教わった記憶はありません。現場で観察
したり、話を聞いたりしたことから何が言えるのか、自分は誰に、何を伝えたい
のか、そのためにはどうすればよいか、ということをその都度考えながら、わか
らないなりにとにかくやってきたというのが正直なところです。方向性さえ見え
てくれば、あとは地道に書く作業を積み重ねていけるのですが、そこに至るまで
の過程がもっとも辛く、時にはとても長い時間がかかります。時間切れで不本意
な原稿を提出したことも、論文審査のプロセスで査読者の先生方からの厳しいコ
メントに向き合うなかで、ようやく方向性が見えてきたこともありました。筆者
は、査読委員、編集委員を経て、今年度から副編集委員長をさせていただいてい
ます。任期は残り1年ですが、著者の先生方が、論文審査を通してよりよい方向
性を見出していけるような査読、編集のあり方を考えていくことができればと思
っています。
さて、「質的心理学研究」21号は、編集、校正作業がもうすぐ終わり、印刷に
入ります。会員の皆様のお手元に届くまで、もうしばらくお待ちください。23号
特集「産・学・官連携による/ついての質的研究 日高友郎・文野洋 責任編集」
は、本年10月末が締め切りです。ご投稿をお待ちしております。

(『質的心理学研究』副編集委員長 東村知子)

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◆会務委員会より

2022/2/7現在の会員数及び会費納入率をお知らせ申し上げます。
会員数:1,245名

2021年度会費納入率:92.7%(未納者 91名)
2020年度会費納入率:92.5%(未納者 93名)

☆日ごろより学会運営へのご理解とご協力を、まことにありがとうございます。
おかげさまで、会費納入率が、昨年度、今年度ともに、90%を超えました。2月
4日に立春を迎えてはや十数日、寒さはまだ厳しくはありますが、暦のうえでは
すっかり春、ですね。梅、桃、桜と、順番に花が咲くのが楽しみな時期でもあり
ます。身の回りの世界の変化を楽しみながら、年度末までをいったんのくぎりと
して、できることを楽しみながら、また、新しいチャレンジも忘れずに、ひとつ
ひとつ、進めていきたいところです。

(会務委員会 安田裕子)

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◆研究交流委員会より

年度末に向けて、研究交流委員会では次の二つの企画を準備しております。
日程は以下の通りです。

【はじめてのオートエスノグラフィ】
日程:2022年3月6日(日)15:00~17:00
開催方法:Zoomを用いたオンライン形式
講師:土元哲平(立命館大学OIC総合研究機構)
参加:先着30名(会員のみ)
準備:事前課題・事前アンケートあり
お申し込み:下記のURLよりお申し込みください。
https://forms.gle/YJVuRDF8WRE1TRbR9
※参加者の皆さまには、後日、事前課題についてご連絡いたします。

【世界を見ることを学びなおす―臨床実践の哲学から―】
日程:2022年3月26日(土)10:00~12:00
開催方法:Zoomを用いたオンライン形式
登壇者:西村ユミ(東京都立大学健康福祉学部看護学科)
大倉得史(京都大学大学院人間・環境学研究科)
お申し込み:下記のURLよりお申し込みください。
https://forms.gle/vYWqB7Xh77331o23A
皆様のご参加をお待ちしております。

(研究交流委員会 木下寛子)

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■□■□会員からの情報コーナー
・以下の情報は会員の皆さまから寄せられたものをそのまま掲載しています。
・必ずしも日本質的心理学会と関連するものではありません。
・情報提供については以下のサイトをご覧ください。毎月15日〆切です。
http://www.jaqp.jp/kouryu/jyouhou/

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■研究会情報

◆「交差路からの眺めーDeep Urbanismへ」
南 博文先生九州大学退職記念講義のご案内

【日時】2022年3月5日(土)の午後
【形式】オンライン(無料)
【申込】事前申し込みが必要です。下記のサイトからお申し込みください。
申し込まれた方には、事前に当日の情報をご連絡いたします。
https://forms.office.com/r/wbVDsdGkPU
【公式サイト】退職記念誌『南マガジン』を鋭意編集中です。
申込サイトなど詳しい情報は下記のサイトで公開しています。
https://minamimagazine.tumblr.com
(情報提供者 松本光太郎 様)

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◆シンポジウム「新しい心理学とウィトゲンシュタイン」のお知らせ

現在起こっている、心理学におけるこれまでの研究手法や考え方についての問い
直しは、心理学に閉塞感があることを示しています。しかし、この閉塞感は研究
手法の微細な修正によって対応できるものなのでしょうか? ウィトゲンシュタ
イン哲学の再評価を通して新しい心理学を提案する“状況論”は、挑戦的に問いか
けます。

本シンポジウムでは、この新しい可能性について提唱する茂呂雄二氏、新原将義
氏に登壇いただき、その背景哲学とそこから導き出される新しい心理学のカタチ
を具体的に報告してもらいます。またウィトゲンシュタイン哲学を取り入れるこ
とで、心理学の前提とする人間観/世界観自体が根本から変わるのだという両氏
の提案は、長年にわたり高齢者を「現場」で見つめてきた原田悦子氏の目にどう
映るのでしょうか? 互いの立場を認めつつも、若干の差異を抱えて、心理学や
認知科学をそれぞれの立場から牽引してきた茂呂氏・原田氏の立場から、新しい
心理学の可能性について、率直な意見を遠慮なく語っていただきます。

●日時:2022年2月27日(日) 10時から12時
●開催方法:Zoomによるオンライン開催
●参加費:一般…1,100円 大学院生…550円 学部生…無料
●申し込み方法:Peatixからお申込みください。
https://new-psychology-and-wittgenstein.peatix.com/
●お問い合わせ先:企画・運営 荒川出版会arakawa.press@gmail.com

(情報提供者 新原将義 様)

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◆考える読書会第5回合評会のお知らせ

考える読書会では1冊の書籍を様々な分野の評者を迎え著者と共に議論する合評
会を開催しています。第5回合評会では初めて翻訳本『病い、内なる破局』を取
り上げます。著者のC.マランはフランスの哲学者であり、自己免疫疾患による闘
病生活を経験した病いの当事者でもあります。

今回は社会学者でありC.マランの著書を数多く翻訳されている法政大学の鈴木
智之氏、看護学から患者の経験を現象学的に探究している日本赤十字看護大学の
細野知子氏、そしてメルロ=ポンティ哲学の道にある若き哲学者である東京大学
大学院生野々村伊純氏と共にディスカッションを深めていきます。
C.マランには『私の外で』の他に、『病いの暴力・生の暴力(Violences de la
maladie、violence de la vie)』(Almand Colin、2008)、『熱のない人間
(L’Homme sans fievre)』(Armand Colin、2013)、共著として『自己の試練
(L’Epreuve de soi)』(Armand Colin、2003)、『苦しみと痛み(Souffrance
et douleur)』(PUF、2013)他が刊行されています。

【日時】2022年3月20日(日)13:30~17:00
【場所】オンラインZoom開催
【書籍】『病い、内なる破局』(2014/2021)法政大学出版局
クレール・マラン/鈴木智之訳(法政大学社会学部教授)
【評者】細野知子氏(日本赤十字看護大学講師)
野々村伊純氏(東京大学大学院生)
【参加費】無料
【お申込み方法】お申し込みは以下のURLからお願いします。
URL( https://forms.gle/MmjmmUWcPDr54yEN6 )
【お問い合わせ先】sakaishiori4040@gmail.com
【企画運営】考える読書会 世話人細野知子・坂井志織

(情報提供者 坂井志織 様)

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◆文化理解の方法論研究会(MC研)第36回研究会のお知らせ

文化理解の方法論研究会では、文化について関心を持つ有志が集まり、文化と(文
化的)他者との対話的共生をめぐる理論・実践について議論を行っております。
研究者に限らず、広く皆様のご参加をお待ちしております。
(研究会HP: http://rcsp.main.jp/mc/index.html )

●日時:2022年3月20日(日) 14:00~18:00
●場所:zoomによるオンラインミーティング
●お申し込み方法・連絡先など:参加費用は無料です。MC研のメーリングリス
トに未登録の方は、事前に以下のURLからお申し込みください。当日のミーティ
ングIDとパスワードをお送りします。 http://rcsp.main.jp/mc/form3.html

●zoomシンポ「発達障がい者と定型発達者のコミュニケーションを考える」
シンポでは自閉症など、発達障がいの特性による「困難」を、「障がい者内」では
なくコミュニケーションという「関係の質」の問題として読み解きます。異質な
コミュニケーション特性を持つ定型発達者・発達障がい者間で意味の共有理解を
どう模索、達成または破綻するのか。療育支援・家族内の現場に浮かび上がるズ
レを素材に当事者を含む複数の視点から議論します。
●話題提供者
1. 大内雅登(発達障がい児支援:こどもサポート教室・発達支援研究所)
2. 高木智世(言語学:筑波大学)
3. 山本敦(認知科学:早稲田大学)& 牧野遼作(認知科学:広島工業大学)
4. 渡辺忠温(文化発達心理学:発達支援研究所)

(情報提供者 渡辺謙仁 様)

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[クッピーより]

冬の寒さもひとしおですが、それが時折ふと緩む瞬間も増えてきました。大学では卒
業論文や修士論文を書き上げた人たちが大学に集まっては、顔をほころばせて次の道
についてそっと語り合い、書いたものや調査の心残りを話し合う、ちょっと賑やかな
日が続いています。3月になればこんな状況でもきっとそれなりに華やかに卒業式も
とり行われるでしょう。梅の花も咲き始めています。そして次は桜の季節です。希望
に満ちた季節です。同時に、変化の時、離別の時でもあります。そしてこんな時期、
こんな季節だからこそ、その先の見きわめにくさに足が止まったり、ふと沸き起こる
寂しさに戸惑う瞬間も訪れます。去り行く人を前に、清冽なこの季節を大事に過ごし
ていきたいと思いました。
笑いながら。泣きながら。歌いながら。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
担当:當銘美菜・河合直樹・小澤伊久美・蒲生諒太・木下寛子
発行:日本質的心理学会 http://www.jaqp.jp/
発行日:2022年2月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望、または、アドレスの変更、配信の停止を希望さ
れる場合は、お手数ですが学会事務局までご連絡ください。
学会事務局アドレス jaqp-post@bunken.co.jp