日本質的心理学会では、優秀な質的心理学研究や学会への貢献に対して、学会賞を授与しています。学会賞には、「質的心理学会論文賞」、「国際フロンティア奨励賞」、「特別賞」があります。学会賞は、日本質的心理学会・学会賞選考委員会によって厳正に選考されます。なお、「質的心理学会論文賞」および「国際フロンティア奨励賞」を受賞できるのは、論文賞においては当該論文投稿時より、国際フロンティア奨励賞においては本賞応募申請時より本学会員である人に限られます。

学会賞選考委員会

学会賞選考委員

質的心理学会論文賞

この賞は、前年度・前々年度に刊行された『質的心理学研究』掲載の論文より、3編程度が選出されます。選出の基準は、主に「独創性」「質的心理学における価値」「当該専門領域における価値」「論文としての完成度」「今後の発展性」です。なお、個別の賞の名称は、その受賞理由に即して、選考委員会において決定されます。

また豊かな現場(フィールド)研究を発掘し、これからの質的研究のさらなる発展に寄与することをねらいとして企画された「現場研究報告」についても、掲載論文より3編程度が「優秀現場研究報告賞」として選出されます(該当する年度のみ)。

受賞者リスト

国際フロンティア奨励賞

本賞は、海外に向けてオリジナルな研究を発信し、海外の研究者との共同研究を推進する質的研究者が育っていくことを期待して、2014年度より学会賞として設置されました。40歳未満または博士後期課程に在籍している若手研究者の国際発信や国際研究を奨励するため、毎年度2名以内に奨励賞を授与します。副賞は1名10万円です。本賞は、「質的心理学研究フロンティア基金」で運営されます。
質的心理学研究フロンティア基金は、『質的心理学研究』を創設した無藤隆、やまだようこ、麻生武、南博文、サトウタツヤ、5人の方々の寄付によって2014年3月に設けられました。学会ではさらなる寄付を募っています。

受賞者リスト

応募要項

2024年度の募集は3月1日から開始します

応募申請書を日本質的心理学会事務局に書留郵送でご提出ください。応募申請書には、次の書類をつけてください。国際誌論文掲載の場合には、①掲載ページのコピーか、②掲載論文と受理書のコピー。国際学会発表の場合は、①大会の案内状かホームページのコピーと、②学会発表誌の掲載ページか発表受理書のコピー。その他詳細は、以下の応募要項詳細と応募申請書をご参照ください。

  • 「応募要項詳細」[PDF]
  • 「応募申請書」[Word]

お問い合わせは学会事務局まで

研究奨励制度(~2013年度まで)

大学院に在学中の方を対象に、国内外のフィールド調査の費用や、学会への参加・発表費用などとして1名につき10万円を助成するというものです(2件まで)。
受賞者リスト

特別賞

特別賞は、本学会に対して特に多大な貢献をした人物に対して贈呈されるものです。
受賞者リスト

受賞者リスト

質的心理学会論文賞

年度 受賞者【論文賞名】 受賞理由
2024 横山克貴・能智正博【優秀論文賞(ある視点探索遂行賞)】
西垣正展【優秀論文賞(当事者研究新地平賞)】
森薫【優秀論文賞(解釈創造賞)】
受賞理由
2023 松本光太郎【優秀フロンティア・スピリット論文賞】
宮前良平・置塩ひかる・王文潔・佐々木美和・大門大朗・稲場圭信・渥美公秀【優秀フィールド実践記述革新論文賞】
中井好男・丸田健太【優秀協働自己エスノグラフィー研究論文賞】
受賞理由
2023 宮本匠・石塚直樹【優秀現場研究報告賞】
坂井田瑠衣・坊農真弓【優秀現場研究報告賞】
直井玲子・園部友里恵【優秀現場研究報告賞】
受賞理由
2022 東村知子・鮫島輝美【優秀社会貢献論文賞】
小野友紀【優秀継続観察論文賞】
舩木伸江・矢守克也【優秀チャレンジング・スタイル論文賞】
受賞理由
2021 山口洋典・渥美公秀・関嘉寛【優秀実践アクションリサーチ論文賞】
堀内多恵・能智正博【優秀経験記述論文賞】
田代幸子【優秀看護実践研究論文賞】
受賞理由
2020 橋本栄莉【優秀実践フィールドワーク論⽂賞】
岡部大介・大谷紀子【優秀創⽣フィールドワーク論⽂賞】
小林惠子【優秀変⾰期フィールドワーク論⽂賞】
受賞理由
2019 劉礫岩・細馬宏通【優秀実況中継分析論⽂賞】
水谷亜由美【優秀生態観察論⽂賞】
浅井亜紀子【優秀タイムリー論⽂賞】
受賞理由
2018 沼田あや子【優秀物語発掘論⽂賞】
堀田裕子【優秀ビデオエスノグラフィ論⽂賞】
古市直樹【優秀着眼論⽂賞】
受賞理由
2017 田村南海子・塚本尚子【優秀フィールド論文賞】
村田観弥【優秀リッチリフレクション研究論文賞】
野口聡一・丸山慎・湯淺麻紀子・岩本圭介【優秀非日常体験分析論文賞】
受賞理由
2016 神崎真実・サトウタツヤ【優秀フィールド論文賞】
菊地直樹【優秀コミュニティ研究論文賞】
山田哲子【優秀着眼論文賞】
受賞理由
2015 綾城初穂【優秀着眼論文賞】
一柳智紀【優秀フィールド分析論文賞】
柴山真琴・ビアルケ(當山)千咲・池上摩希子・高橋登【優秀日誌研究論文賞】
受賞理由
2014 高橋菜穂子・やまだようこ【優秀モデル生成論文賞】
東村知子【優秀分析方法論文賞】
受賞理由
2013 原田満里子・能智正博【優秀当事者研究論文賞】
藤井真樹【優秀方法論探求論文賞】
日高友郎・水月昭道・サトウタツヤ【優秀フィールド論文賞】
受賞理由
2012 近藤(有田)恵・家田秀明・近藤富子・本田(井川)千代美【優秀フィールド論文賞】
青木洋子【優秀着眼・発想論文賞】
八ッ塚一郎【優秀クリティカル論文賞】
受賞理由
2011 関根和生【最優秀論文賞】
柴坂寿子・倉持清美【優秀フィールド論文賞】
松尾純子【優秀理論論文賞】
受賞理由
2010 矢守克也・舩木伸江【優秀フィールド論文賞】
五十嵐茂【優秀思索論文賞】
渡辺恒夫【優秀理論論文賞】
受賞理由
2009 サトウタツヤ・安田裕子・木戸彩恵・高田沙織・ヤーン ヴァルシナー【優秀理論論文賞】
西崎実穂【優秀フロンティア論文賞】
青木美和子【優秀フィールド論文賞】
受賞理由

国際フロンティア奨励賞

年度 受賞者 詳細(研究題目)
2024 太齋慧
建部智美
詳細(研究題目)
2023 土元哲平
小山多三代
詳細(研究題目)
2022 楠見友輔
河野暁子
詳細(研究題目)
2021 石井由香理
出口奈緒子
詳細(研究題目)
2020 堀内多恵
早﨑綾
詳細(研究題目)
2019 張暁紅
町田奈緒士
詳細(研究題目)
2018 浦田悠
守屋亮
詳細(研究題目)
2017 市川章子
山下世史佳
詳細(研究題目)
2016 斎藤明宏
モルナー・ユウコ
詳細(研究題目)
2015 北村篤司
桐谷麻美
詳細(研究題目)
2014 長尾明子
山口慶子ほか
詳細(研究題目)

研究奨励制度

年度 採択者
2013 駒澤真由美
李旉昕
2012 赤坂麻由
平良千晃
2011 奥村直子
砂谷有里
2010 山田嘉徳
小野田亮介
2009 橋本望
加藤直子
2008 家島明彦
日高友郎

特別賞

年度 受賞者 受賞理由
2023 やまだようこ(立命館大学、ものがたり心理学研究所)
麻生武(奈良女子大学)
受賞理由
2019 ヤーン・ヴァルシナー(クラーク大学) 受賞理由
2017 無藤隆(白梅学園大学) 受賞理由
2014 塩浦暲(新曜社) 受賞理由
2011 大橋英寿(東北大学) 受賞理由