日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃
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日本質的心理学会 メールマガジン No.236号(2024)

※2024年6月20日13:24前後に配信したメールマガジンの一部に誤りがござい
ましたため、該当箇所を訂正したものを改めてお送りしております。誠にご不便
をおかけいたしますが、何卒よろしくお願い申し上げます。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎学会より会員のみなさまへ
◆第21回大会準備委員会より
◆研究交流委員会より
◆『質的心理学研究』編集委員会より
◆学会賞選考委員会より
◆会務委員会より
■研究会情報
◆イベント案内『カウンセラーとはなにものなのか
──どこで何をしているのかから迫る心のケア入門』

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◎学会より会員のみなさまへ
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◆第21回大会準備・実行委員会より

現在、大会ウェブサイトで発表申込・参加申込を受けつけています。

大会ウェブサイト:https://www.jaqp2024.jp

発表申込期限は7月31日(水)です。すでにご案内しているとおり、今大会
では発表回数に制限を設けません。ぜひお申込みください。なお、発表申込に
は早期参加申込があわせて必要となります。また、今大会は発表申込期限の延
長はありませんのでご注意ください。
一般研究発表では優秀賞を選出します。発表申込のさいにエントリーする形
式です。今大会では、質的心理学会の大会でこれまで賞を受賞したことがない
方を対象者とします(修士課程、博士課程といったキャリアによる制限は設け
ません)。多くの方にご応募いただきたいと思います。
託児も準備を進めています。希望される方はウェブサイトの記載にしたがっ
てお申込みください。なお、事業者との調整が必要なため、託児所を利用する
場合はできるだけ早期参加申込期間中のお申込をお願いいたします。

(第21回大会準備・実行委員会委員長 青山征彦)

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◆研究交流委員会より

◇【6/20募集開始】大会プレ企画
「未来に向けたナラティヴの力」ワークショップのお知らせ

日本質的心理学会 研究交流委員会では、大会プレ企画として、「未来に向け
たナラティヴの力」ワークショップを開催いたします。本企画は、未来構想する
ナラティヴの力に注目して、ナラティヴを用いたまちづくりの方法を検討するも
のです。ナラティヴとは、社会を構成する要素であり、Engeströmの「活動理論」
や杉万の「夢を描く技法」などに代表されるように未来構想をするためにも重要
な役割も果たします。本企画では、ナラティヴを使って未来構想、とりわけ、ま
ちづくりに資するナラティヴの利活用の手法や学術的探求の可能性について、
「日常記憶地図」という手法を用いて検討します。「日常記憶地図」とは、サト
ウアヤコさんが展開する、地図を用いたワークショップです
https://my-lifemap.net)。このワークの体験を通して、地図による未来
の構想を行い、ナラティヴを用いた未来のまちづくりに関する議論が進むことを
期待します。
ワークショップは、福島県双葉町で実施します。双葉町は、東日本大震災後の
原発事故により、全町避難が県内で唯一続いていた自治体でしたが、2022年に
一部避難指示が解除となり、現在約100人の住民が町での生活を始めています。
双葉町で生活されている住民の方々にもご参加いただきます。未だ帰還が果たせ
ない土地の記憶や震災後の復興の記憶をふまえて、双葉町に住む住民と共に、い
かに未来の双葉町を構想するのか。フィールドだからこそ得られる気づきがある
ものと思います。みなさまのご参加をお待ちしています。
なお、ワークショップの特性上、また、双葉町開催については町のご負担も考
慮に入れ、人数を絞って実施します(最大9名程度)。ご理解のほど、よろしく
お願いいたします。

[日時/会場]
福島県双葉町開催(対面)
2024年8月1日(木) 13:30~2024年8月2日(金)12:00
会場: 双葉町内(最寄駅:常磐線双葉駅)
応募フォーム: https://forms.gle/jiSzbGXvRMJ5fc5v9
※詳細については別紙のフライヤーをご確認ください。
※応募は先着順で受け付けます。応募多数で定員に達した時点で、募集を終了す
る場合があります。

[応募についてのご注意]
応募の受付は、6月20日(木)の日本質的心理学会メルマガ配信をもって開始
します。上記の応募フォームより、ご応募ください。応募締め切りは2024年7
月20日(土)で、2024年7月22日(月)までに参加の可否をお知らせします。
また、参加に際して事前に準備いただくことがいくつかあります。こちらのリ
ンクのフライヤーを必ずご確認の上、ご応募ください。

フライヤー:
https://drive.google.com/file/d/10LbfC4TIY_iSvlosLCDju19QbJGBjMYy/view?usp=sharing

(研究交流委員長 荘島幸子)

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◆『質的心理学研究』編集委員会より

突然ですが、皆さん、翻訳アプリは使われていますか。先日、留学生の日本語
授業を見学した学生さんが、「留学生が授業中に、何の躊躇もなく翻訳アプリを
使っているのを見て驚いた!」と報告してくれました。その学生さんによると、
今まで受けた語学授業では、翻訳アプリの使用はご法度だったとのことです。ち
ょうどその数日後、「翻訳アプリを使ってレポートを書くことに罪悪感を覚える
かどうか」についての調査結果を耳にしました。Google翻訳、DeepL、ChatGPTな
どの機会翻訳の使用に関して、ドイツで日本語を学ぶ大学生を対象に質問紙調
査をされたものです(李在鎬, 村田裕美子, & 三輪聖. 2023. 人工知能時代の日
本語教育:テクノロジーとの共生を目指して:機械翻訳をめぐる日本語学習者の
意識調査:ドイツ語圏日本語学習者のケース. 早稲田日本語教育学, 35, 45-55.)。
結果として、使える言語が一つのみの人の方が機会翻訳システムを使用すること
に罪悪感があり、使用可能な言語が複数ある人の方が罪悪感がない傾向だったそ
うです。

「母語か学習言語のどちらか一つだけを使うべき、混ぜちゃいけない」、「翻
訳アプリは使っちゃいけない」、といった考え方は、思った以上に深く刷り込ま
れているのを実感しました。外国語学習やITに対する考え方は、今まさに転換期
の真っただ中にあるのかもしれません。多文化・多言語がさらに混在し、IT技術
が高度化・大衆化する中で、既存の枠組みへの捉え直しはどのように広がってい
くのか、いかないのか。10年後、20年後の未来から、変わり目にある今の状況
を覗いてみたい衝動にかられます。捉え直しのきっかけとなるような記号が日々
の生活の中にちりばめられているのかもしれない。そして、何がきっかけでその
輝きに目を止めるようになるのだろう、と。

2024年10月末締切の25号特集のテーマは、「変化」をとらえる質的研究です。
一般論文も合わせて、投稿を随時お待ちしております。なお26号特集のテーマは,
「コンフリクト」と向き合う(2025年10月末日〆切)です。

(『質的心理学研究』編集委員 北出慶子)

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◆学会賞選考委員会より

国際フロンティア奨励賞の募集【期間延長!】
国際フロンティア奨励賞の応募期間を【7月31日まで】に延長しました。
本賞の詳細、応募申請書式は、学会ホームページをご参照ください。
http://www.jaqp.jp/prize.html

●概要
本賞は、海外に向けてオリジナルな研究を発信し、海外の研究者との共同
研究を推進する質的研究者の育成のため、若手研究者の国際的な研究活動を奨励
することを目的としています。質的心理学研究フロンティア基金にて運営され、
毎年度2人以内に奨励賞を授与します(副賞は1人10万円)。

●応募資格
2024年4月1日時点で40歳未満であり、応募申請時までに本学会
員で当該年までの会費を納めている方。質的心理学・質的研究に関する内容につ
いて、
国際学会誌に論文を掲載する方(筆頭者)、あるいは国際学会や国際会議
において発表を行う方(責任発表者)。

●応募要項
7月31日までに、応募申請書を日本質的心理学会事務局に書留郵送
でご提出ください。応募申請書には、次の書類をつけてください。国際誌論文掲
載の場合には、①掲載ページのコピーか、②掲載論文と受理書のコピー。
国際学会発表の場合は、①大会の案内状かホームページのコピーと、②学会発表
誌の掲載ページか発表受理書のコピー。その他詳細は、学会ホームページの応募
要項詳細と応募申請書をご参照ください。

(学会賞選考委員長 川島大輔)

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◆会務委員会より

2024/6/10現在の会員数及び会費納入率をお知らせ申し上げます。
会員数:1277名

2024度会費納入率:42.1%(未納者  739名)
2023度会費納入率:88.3%(未納者 150名)

☆日頃より本学会へのご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。
雨の恵みも晴れ間も楽しみたい、そんな梅雨の季節となりました。
みなさまの日々のご健勝とご活躍をお祈り申し上げます。

(会務委員会委員長 安田裕子)

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■□■□ 会員からの情報コーナー
・以下の情報は会員の皆さまから寄せられたものをそのまま掲載しています。
・必ずしも日本質的心理学会と関連するものではありません。
・情報提供については以下のサイトをご覧ください。毎月15日〆切です。
https://jaqp.jp/mail-magazine-offer

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■ 研究会情報

◆イベント案内『カウンセラーとはなにものなのか
──どこで何をしているのかから迫る心のケア入門』

「カウンセリング」と呼ばれる心のケアは現代社会の様々なところで行われてい
ます。しかしながら、それを行なっているカウンセラーとはどういう人たちなの
でしょうか?「心の専門家」とされているカウンセラーは、ふつうの人々とどう
違うのでしょうか(あるいは違わないのでしょうか)?本イベントでは、実際に
臨床に携わっているカウンセラーをお呼びして、「心の専門家」としての面だけ
でなく「ふつうの人」として生きている様子もお話ししてもらい、カウンセラー
とはなにものなのか?「心のケア」とは何なのか?について考えていきます。

申し込み及びイベント詳細 https://ap240728.peatix.com/
■登壇者
・小田友理恵(法政大学)
・林桜子(法務省矯正局)
・仲嶺真(荒川出版会)
■日時:2024年7月28日(日)14時〜(開場13時45分)
■会場:シェアキッチン628(東京都荒川区西日暮里6丁目28−3)
※ 本イベントはハイブリッド配信です。オンライン配信も実施します。
■参加費:会場2,500円(税込)、オンライン1,500円(税込)
■問い合わせ先:荒川出版会 arakawa.press@gmail.com

(情報提供者 仲嶺真 様)

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[クッピーより]

関東では、今年は梅雨らしい気候とならず、暑い日差しに照りつけられる日々が
続いている。人間とは勝手なもので、雨が降れば「早く晴れないかな」と思い、
太陽に照りつけられると「少しは雨でも降らないと」と心配になる。

小学生の頃、梅雨の季節になると母が庭の紫陽花を手折り、新聞紙に包み、「先
生に渡してね」と、私に青紫の紫陽花を持たせた。同年代の友人よりも背が小さ
かった私にとって紫陽花は思ったより大きく、油断すると花束を抱えた私の顔を
隠すほどだった。必死に花束をお腹に押し付け、顔を紫陽花の花の上に置きなが
ら通学路を歩いた。

なんとか学校へたどり着き、紫陽花の花束を渡すと「あなたの顔より大きいね」
と、先生は紫陽花を私の顔の横に並べて笑った。そして続けて「こんな綺麗な紫
陽花を持たせてくれるあなたのお母さんは素敵な人だ」と言った。私はこの言葉
にとても驚いた。

小学生の私にとって、先生は先生で、母は母だった。母は家族の一員で、私を愛
し、見守り、時に叱る存在であり、先生は学校で私たち生徒にいろいろなことを
教え、導き、時に叱る存在だった。二人は別々の場に存在し、面談や授業参観で
時々「交錯」はするけど、あくまでもそれぞれの場所で「私と」つながっている
人たちだった。しかし、先生のあの言葉は、その二人が紫陽花を介して直接つな
がったことを示していた。私の知らないところで、つながり、動いている世界が
あるのだ、と気がついた瞬間だった。

梅雨は、厚い雲が垂れ込め光が遮られる、羊羹のようなずっしりとした重さのあ
る季節だが、言い換えれば、雲を通ることで柔らかくなった光が空気に散乱し、
優しく世界を示してくれる季節だ。紫陽花の花束のやり取りが、小学生の私に世
界の有機的な広がりと移ろいを教えてくれたように、梅雨は駆け足で過ぎ去る時
間に思考を留めてくれる季節なのかもしれない。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
担当:岡部大祐・古賀佳樹・佐藤由紀・園部友里恵
発行:日本質的心理学会 https://www.jaqp.jp/
発行日:2024年6月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●メールマガジンの配信停止・アドレスの変更等は、JPASSのマイページから設定できます。
JPASSマイページ https://jpass.online/
●学会に関するご意見・ご要望は、お手数ですが学会事務局までご連絡ください。
学会事務局アドレス jaqp@jpass.online
●質的研究に関する研究会や公募等の情報提供および共催のご依頼は、下記の
フォームからお知らせください。いただいた情報は、メールマガジン等に掲載し、
共催については委員会内で検討のうえ、お返事差し上げます。
https://jaqp.jp/mail-magazine-offer
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