日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃
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日本質的心理学会 メールマガジン No.200号(2021)

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◎学会より会員のみなさまへ
◆『質的心理学研究』編集委員会より
◆会務委員会より
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◎ 学会より会員のみなさまへ
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◆『質的心理学研究』編集委員会より

最近、質的研究法と社会正義運動の関係について改めて学ぶ機会がありました。
それを読んで自分の中で質的研究のそのような感覚が薄れているのに自分でも驚
きました。確かに、初期の質的研究発達の原動力の一つは、マジョリティに消さ
れてしまうマイノリティや弱者の世界を記述するための武器としてであり、志高
い研究者は、弱者の言葉を代弁したり、私たちの普段の日常に内在化されている
権力構造を暴露しようとする雰囲気がある程度強くあったのを覚えています。も
ちろんこれに対して、研究者の代弁こそが当事者の言葉を奪っているといった批
判であったり、そのような政治的な意図をもたずに純粋に質的研究の可能性を見
るべきだという意見があったりで、そのような正義のための質的研究というのは
現在では当時に比べてかなり薄れ、質的研究でも中立性が強く求められるように
なったと思います。それは「学問的に正しい」ことのように見えますし、強い主
張が含まれた研究に出会うとどう捉えていいか分からず及び腰になっている自分
に気づくときもあります。しかし、そのような政治的な研究と距離をとることに
よって失われる多元性は少なくないですし、その多元性こそが質的研究の1つで
あったように思います。それと同時に、そのような中立化は方法論としての成熟
かもしれませんが、ではいったい何が今の質的研究を推し進める強い動機になる
のだろうかとも考えてしまいました。知的好奇心?もちろんそうだと思います。
真実の追及?それもそうでしょう。知識の蓄積、伝達のため?研究費の「成果」
をあげるためや業績、博論取得のため?もちろんそれも大事なことです。質的研
究にも複数のアリーナが必要なのかもしれません。
さて現在、質的心理学研究では第22号特集「ポスト2020 教育のゆくえ」(森
直久・有元典文責任編集。10月末日〆切))および20号発刊記念臨時特集企画
「現場研究報告」(東村知子責任編集。6月末日〆切)について絶賛投稿募集中で
す。
なお、最新年度の会費をお支払いの方に限り、最新号までJ-Stageで全論文を
ご覧いただけます。くわしくは、メールマガジンNo.198をご覧ください。

(『質的心理学研究』副編集委員長 荒川歩)

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◆会務委員会より

2021/6/9現在の会員数及び会費納入率をお知らせ申し上げます。
会員数:1,197名

2021年度会費納入率:68.8%(未納者 373名)
2020年度会費納入率:89.2%(未納者 129名)

☆日ごろより本学会へのご理解とご支援を賜り、まことにありがとうございます。
4月の大型連休前から今月にかけて30名ほどの方に入会いただきました。みなさ
まのご活躍を支える学会であり続けたいと思っております。どうぞ今後とも、
よろしくお願い申し上げます。

(会務委員会 安田裕子)

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[クッピーより]
2004年8月10日創刊のメールマガジンが今回で200号を迎えました。ごくシ
ンプルな紙面となりましたが、この雨が天と地をつなぎ続けているように、この
厳しい時期のなかでも皆様のお手元にお便りを送れていることをまずは喜びたい
と思います。これまで見守り続けてくださった皆様に、お礼がわりに創刊号のク
ッピーの言葉を改めてお届けいたします。今後とも「可愛がってください」。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
担当:當銘美菜・河合直樹・小澤伊久美・蒲生諒太
発行:日本質的心理学会 http://www.jaqp.jp/
発行日:2021年6月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望、または、アドレスの変更、配信の停止を希望さ
れる場合は、お手数ですが学会事務局までご連絡ください。
学会事務局アドレス jaqp-post@bunken.co.jp
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