日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃1┃8┃
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編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.171======================2019/1/21

あけましておめでとうございます。新年最初のメルマガです。研究交流委員会
から春の催しのご案内もあるのでぜひご覧ください。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎ 学会より会員のみなさまへ

◆『質的心理学研究』編集委員会より

◆会務委員会より

◆研究交流委員会から、『質心、軽暖の方法論祭り2019』のお知らせ

◆研究交流委員会から、言語管理研究会「接触場面と言語管理」分科会への協
力のお知らせ

■□■□会員からの情報コーナー

■ 研究会情報

◆日本集団精神療法学会第36回大会のお知らせ

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◎ 学会より会員のみなさまへ
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◆『質的心理学研究』編集委員会より

会員のみなさま、あけましておめでとうございます。私の住む滋賀県では、今
年はまだ本格的な雪は降っていませんが、一段と寒さが増してきました。皆様の
お住まいの地域はいかがだったでしょうか。
さて、「質的心理学研究」第18号は3月の発刊にむけて、編集作業が着々とす
すめられています。と同時に、私たち編集委員会は次年度にむけてもいろいろと
準備をしています。昨年の11月に20号特集にむけた大会企画があったばかりで
すが、実は、その次の21号特集のテーマがもうすでに決まっています。
また、今年度かぎりで退任される編集委員、査読委員の先生方が多くおられ、
新たなメンバーをお迎えする必要があります。昨年末には、来年度にむけて編集
委員会で人選をおこない、依頼の作業をすすめてきました。これまで投稿された
論文のジャンルを把握し、現状、やや課題をかかえている部分を洗いだし、将来
にむけてよりよい査読体制を組むため、誰に加わっていただければいいのかにつ
いて話します。表面的には新規委員候補について話すだけです。しかし、その過
程では、自然と質的研究について語りあう場ともなり、個人的にはいろいろと研
究について考える機会にもなりました。
みなさんもご存知のように『質的心理学研究』は「「質」の良さを生かした多
様な論文形式への挑戦」を歓迎するものです。これはこの学会の創立当初の気持
ちを体現したものです。15年がたち、次第に質的研究論文とはこのように書くも
のだというような規範ができてきているのかもしれません。それは時には、新た
な面白いものが出現することを制限することになってしまうこともあると思いま
す。本当に面白いものを見逃してしまうことにならないよう、私たち編集委員会
のメンバーも様々なことを契機にして研鑽を深めていきたいと思います。来年度
の編集委員、査読委員について相談しながら、そんなことを考えました。

(『質的心理学研究』編集委員会 副委員長 松嶋秀明)

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◆会務委員会より

2019/1/21現在の会員数及び会費納入率をお知らせします。
会員数:1,161名

2018年度会費納入率:89.2%(未納者 125名)
2017年度会費納入率:90.4%(未納者 111名)

☆日頃からの学会運営へのご協力を、まことにありがとうございます。
本年も、どうぞ、宜しくお願い申し上げます。会員のみなさまに
とりまして、ますますご活躍の素晴らしい一年となりますよう、
お祈り申し上げます。

(会務委員会 安田裕子)

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◆研究交流委員会から、『質心、軽暖の方法論祭り2019』のお知らせ

質的研究は、方法論のハウツーを学ぶだけでは不十分だと言われます。しかし
さまざまな方法論を学ぶことは、質的研究で重要とされる勘所を理解し、目的に
かなった方法論をつくる上でも重要だと思われます。そこで、研究交流委員会で
は、1つの方法論を1日かけてじっくり学びつつ、複数の方法論についても学ぶこ
とのできる企画を3月2日・3日に実施します。今回は「現象学的研究」(3日)と、
現象学に近い観点をもちつつ、フィールドでの独自の展開をした「エピソード記
述法」(2日)、そして「エスノグラフィー」(3日)の3つを取り上げます。
現象学つながりで、「エピソード記述法」(2日)と「現象学的研究」(3日)を受
講してくださっても、フィールドつながりで「エピソード記述法」と「エスノグ
ラフィー」を受講くださっても、またどれか一つだけでも、様々な学びが得られ
ると思います。ご関心のある方はこの機会にぜひ御参加ください。

■■会場:武蔵野美術大学 三鷹ルーム(JR三鷹駅 徒歩4分)

交通アクセス


■■参加費:
会員(2019年度から入会申し込み中も含む):1企画につき500円 当日払い
非会員:1企画につき3000円
■■申し込み
各企画定員があります。定員をオーバーした場合、参加をお断りする場合があ
ります。下記URLからお申し込みください。
https://goo.gl/forms/evJmrdE6uOFjkoaU2
■■問い合わせ
jaqp.kenkyu.koryu@gmail.com
■■詳細
http://www.jaqp.jp/seminar.html
をご覧ください。

■■スケジュール:
■3月2日 「エピソード記述で対話する」 講師:勝浦眞仁(桜花学園大学)
【概要】
保育・教育・看護・臨床など、人と人とが出会う場で起こっている事象を研究上
の問いとして立ち上げ、考察していくときのアプローチとして、鯨岡峻先生が提
唱した「エピソード記述」があります。このアプローチに挑戦してみると、自身
の体験を描きたいという気持ちとは裏腹に、どんな言葉が読み手に伝わるのか思
案したり、このエピソードは自身の問いに迫り切れていないのではないかと悩ん
だりと、葛藤や躓きを覚えることがあります。しかしこの葛藤や躓きの中にこそ、
新たな概念が導かれる可能性も含まれています。このセミナーでは、予め皆さん
に今後の研究で素材としたい場面のエピソードを描いてきていただきます。そし
て当日は参加者同士での対話の場を通じて、エピソードを多角的に考察すること
で、エピソード記述に対する理解を共に深めていきましょう。
【タイムテーブル】
13:00-13:50 エピソードを描く難しさと面白さ―私の体験からー
14:00-15:30 グループワーク
15:30-16:00 まとめと振り返り
【参考図書】
鯨岡峻(2016)関係の中で人は生きる,ミネルヴァ書房
勝浦眞仁(2016)“共にある”ことを目指す特別支援教育,ナカニシヤ出版
【事前課題】
①エピソード(今後の研究で素材としたい場面のエピソード)を1つ描いてくる
こと。完成形である必要はなく、分量も問わないが、個人情報等が含まれる場合
は、倫理的配慮をする。
②4人グループで読み合わせ対話するので、記述のコピーを3部準備すること

■3月3日 「体験から学ぶエスノグラフィー」 講師:柴山真琴(大妻女子大学)
【概要】
エスノグラフィーにおいて、参与観察はデータ収集法の一つです。フィールドで
生きる人々の体験的世界を描き出すためには、参与観察をいかに行うかが重要で
す。しかし、データ収集から分析までを段階的または理論的に学ぶ機会は多くあ
りません。そこで、今回のセミナーでは、マイクロ・エスノグラフィーの技法を
用いて、<フィールドでの観察-観察データの記録-分析>という参与観察の基
本過程を、ステップを踏みながら体験的に学ぶ機会にしたいと思います。セミナ
ーでは、実際にグループでフィールドに出かけて同じ事象を観察後、各自でフィ
ールドノーツの作成とデータ分析を行うというワークをしていただきます。マイ
クロ・エスノグラフィーの技法を身につけるだけでなく、分析結果の共有を通し
て、自分と他者の「現実」の見方を知る機会にもなればと思います。
【タイムテーブル】
10:00-12:00 〈事前講習〉マイクロ・エスノグラフィーにおける参与観察の進め
方やフィールドノーツの書き方に関する講義
12:00-16:00 〈参与観察〉①グループ単位で同じ現象を観察(吉祥寺駅周辺また
は井の頭公園)②各自でフィールドノーツの作成とデータ分析
16:00-18:00 〈事後講習〉グループ内での結果の共有,全体での意見交換
【参考図書】
(A)箕浦康子(1999)フィールドワークの技法と実際:マイクロ・エスノグラフィー
入門、 ミネルヴァ書房
(B)柴山真琴(2006)子どもエスノグラフィー入門:技法の基礎から活用まで 新曜社
【事前課題】
テキスト(A)の第1章から第6章を読んでくると理解が深まります。
【持ち物】
①メモ帳:参与観察をしながらフィールドメモをとる際に使用します(A6版程度
の小型ノートをお薦めします)。
②パソコン:フィールドノーツを作成する際に使用します。パソコンを持参でき
ない場合は、手書きでフィールドノートを作成していただいてもかまいません。
そのためのノートや用紙等をご持参ください。

■3月3日 「はじめての現象学的研究」 講師:坂井志織(首都大学東京)
【概要】
近年、現象学的研究に関する書籍が複数出版され、考え方の道筋が以前より身近
になってきました。しかし、いざやってみようと思うと、どうしていいかわから
ないという声を耳にします。どの研究手法も、一度実体験することが理解への近
道になると思います。そこで、今回のセミナーでは“現象学的な態度”や“デー
タにおける視点の取り方”を、複数の演習やワークショップを通して体験し、現
象学的研究に入門する機会にしたいと思います。
【タイムテーブル】
10:30-12:00 講義
12:00-13:00 ランチョン演習1
自己紹介&研究テーマに関連した気になっている事象
13:00-14:30 演習2 データ分析グループワーク
14:30-14:45 休憩
14:45-15:00 発表準備
15:00-16:00 発表とディスカッション
16:00-16:30 まとめ
【テキスト】
松葉祥一・西村ユミ(編著)『現象学的看護研究――理論と分析の実際』医学書院、
2014年
【事前課題】
① 予習:テキストの第一部、第三部を読んでくる
② 事象の書き出し:自身の研究テーマに関連する気になっている事象を詳細に書き
出す。分量はA41~2枚程度で、箇条書きではなく文章で書くこと。一般的な事では
なく、自身が関連する事象にすることが望ましい。

(研究交流委員会委員長 荒川歩)

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◆研究交流委員会から、言語管理研究会「接触場面と言語管理」分科会への協力
のお知らせ

研究交流委員会は、言語管理研究会「接触場面と言語管理」分科会との研究交
流企画を行います。

●概要 近年様々な研究領域において質的分析を取り入れた研究が広まっていま
す。エスノグラフィーと言語バイオグラフィーを用いて日本における移住者のラ
イフストーリーや言語問題を取り上げている研究者の方々をお招きし、社会的文
脈と個人の通時性をどのように多様化する接触場面研究や関連研究に取り込んで
いくかを参加者の皆さんとともに考えたいと考えています。
テーマに関心のある方のご参加をお待ちしております。

●日時:2019年2月16日(土)14:00-17:00
●参加申込み:事務局 slm.gengokanri@gmail.com
(参加申込締め切り:2月13日(水))※当日受付もいたします。
●場所:一橋大学国立キャンパス 国際研究館4階 大教室
アクセス:http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/access.html (アクセス方法)
http://www.hit-u.ac.jp/guide/campus/campus/index.html(建物配置図36番)
●参加費:500円(非会員も参加可)
●内容
ミクロの事象からマクロの社会を見る―フィールドの意味を記述する質的研究
法―(八木真奈美・駿河台大学)
接触場面に向かう言語管理の通時的プロセスを分析するための方法論:日本の
韓国人移住者の言語バイオグラフィー調査の事例から(今千春・神田外語大学)
全体ディスカッション(討論者:福永由佳・国立国語研究所・日本質的心理学
会研究交流委員)
●主催:言語管理研究会「接触場面と言語管理」分科会
https://lmtjapan.wordpress.com/
●協力:日本質的心理学会研究交流委員会

(研究交流委員会 福永由佳・瀬地山葉矢)

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■□■□会員からの情報コーナー
・以下の情報は会員の皆さまから寄せられたものをそのまま掲載しています。
・必ずしも日本質的心理学会と関連するものではありません。
・情報提供については以下のサイトをご覧ください。毎月15日〆切です。
http://www.jaqp.jp/kouryu/jyouhou/
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■研究会情報

◆日本集団精神療法学会第36回大会のお知らせ

大会テーマ:「私たち」のグループを求めて
期 間:2019年3月9日(土)と10日(日)
会 場:国際基督教大学(東京都三鷹市3-10-2)
内 容:講演、シンポジウム、一般演題のほか、各種体験型ワークショップなど
大会HP:http://jagp1983.com/jagp36tokyo 当日申し込みも可能です。

特別講演Children of the Camps: Uncovering Buried Trauma through Group Process
(日系人収容所の子どもたち:グループ体験による隠されたトラウマの発見)
講演者:サツキ・イナ氏

シンポジウム:「私たち」のグループを求めて~「心理学的になる」ことの意味
【シンポジスト】相田信男・鎌田明日香・白波瀬丈一郎
【指定討論者】小宮敬子
【司会】西村馨・荻本快

市民公開プログラム:発達障害児を育てるグループ
【シンポジスト】小道モコ・渡部京太・林 尚宏・大橋良枝
【指定討論者】生地 新
【司会】石川与志也

など、多様なプログラムが用意されています。ご関心のある方はぜひいらしてく
ださい。

(情報提供者 大橋良枝 様)

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[クッピーより]

第171号はいかがでしたか。新年早々インフルエンザが猛威をふるっています。
みなさまもお気をつけください。本年もどうぞよろしくお願いします。
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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
第171号担当:香川七海・宮本匠・青木美和子
発行:日本質的心理学会 http://www.jaqp.jp/
発行日:2019年1月21日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望、または、アドレスの変更、配信の停止を希望さ
れる場合は、お手数ですが学会事務局までご連絡ください。
学会事務局アドレス jaqp-post@bunken.co.jp
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