日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃1┃5┃
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編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.128======================2015/6/20

大雨、強風、噴火と気になります。住んでいる地域はいつもの梅雨ですが。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎ 学会より会員のみなさまへ

◆日本質的心理学会 第12回大会(仙台)実行委員より

◆『質的心理学研究』編集委員会より

◆研究交流委員会より:質的研究法セミナーのお知らせ

◆会務委員会より

■□■□会員からの情報コーナー

■ 研究会情報

◆ Patricia M. Crittenden博士による「アタッチメントと精神病理」講習会
のお知らせ

◆ナラティヴ研究会(第13回)「児童と起居をともにする、児童養護施設につ
いての語り」

◆心の科学の基礎論研究会・エンボディード・アプローチ研究会・
合同研究会案内

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◎ 学会より会員のみなさまへ
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◆日本質的心理学会第12回大会(仙台)実行委員より

会員企画シンポジウムの〆切は6月21日17時となっております。採択後、シンポ
ジウムの抄録原稿は7月19日までに提出していただく手順となっております。お
申込みのほどお待ちしております。

また、当初共同開催予定でした国際混合研究法学会アジア地域会議は、9月19日
-20日の日程で、立命館大学大阪いばらきキャンパスで開催されます。

予約参加は6月30日までとなっております。

こちらも是非、ご参加ください。

(第12回大会準備実行委員会委員長 香曽我部琢)

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◆『質的心理学研究』編集委員会より

会員の皆様、ごきげんよう。日々ご研究に励まれていることとお喜び申し上げ
ます。一部査読の遅れがあり、会員の皆様にはご迷惑をおかけしております。編
集中の15号の書評は「今一度立ち戻るべき古典(仮題)」を予定しています。皆様
にとっての古典は何ですか。私が問われれば、Frederic Bartlettの「想起の心
理学」をまず思い浮かべます。当時従事していた記憶の実験室的研究に違和感を
感じ始めたのが、修士論文の執筆途中。あまり疑問を抱いてはいけない時期です
が、利口に生きていなかったというか…。当然のことながらそのあと迷走を続け
るわけですが、そのとき寄る辺となったのが先の一冊です。統一感がない。雑多
である。当たり前のようなことが長々と書かれている。なぜこれが何十年も読み
続けられているのだろうか。こんな感じを正直持ちました。ところが再読を重ね
ると、その都度新たなものが見えてくる。当たり前と思っていたことが当たり前
でないと気づく。とてつもないことがさらっと書かれている。先鋭的なことが突
如眼に入る。この書がまぎれもない古典であることが、そして古典とはどういう
ものであるかが、わかった気がしました。例えれば古典とは、我々を取り囲む環
境であります。いくら探査しても組み尽くせない情報を含んでいます。読み手が
成長すれば、それに合わせて見えがどんどん変わります。そうでない普通の研究
とは、地図であります。沢山のことが書かれてあっても、ほどなく汲み尽くされ
る。また前者が「作品」だとすれば、後者は「道具」であります。長年愛で続け
られるか、使い倒されて放擲されるか。古典を創造する能力と幸運に恵まれない
者であっても、よき古典読みではありたいとつくづく思います。その価値を曲解
される古典の何と多いことか。Bartlettは認知心理学の先駆者? スキーマは知識
の枠組み? とんでもない。企業経営についてよく言われます。情熱ある創始者、
才覚ある二代目、そして遺産を食いつぶす怠惰な三代目。古典の読まれ方に似て
います。あなたが知る古典の評価は、三代目が下したものかもしれない。怖いで
すね。あなたの周りの古典も、今一度読み直す必要がある。しかし古典は摂取に
勇気が必要な劇薬でもあります。思考枠組みを解体してしまうことさえある。取
り組むには本気が必要です。でも古典と出会い、研究者として成長し続けること
は素敵。こういう気持ちを共有してもらいたく、編集を進めています。

(『質的心理学研究』副編集委員長 森直久)

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◆研究交流委員会より:質的研究法セミナーのお知らせ

●『現象学的研究入門――考え方と方法』
研究交流委員会は会員の研究法習得ニーズに答えるべく、毎年『質的心理学研究
法セミナー』を開催しています。今回は、現象学的研究の考え方と方法について
です。ふるってご参加ください。
【概要】現象学的研究は、哲学の理解の難しさ、研究方法が明示されていないこ
と、多様なスタイルで研究が報告されている等々によって、取り組むことが難し
い思われることが多いようです。しかし、現象学の“考え方”と研究を進める
“筋道”が分かると、具体的な方法、特に分析の視点が見えるようになります。
本セミナーでは、これを実体験しつつ検討して、現象学的研究の醍醐味と分析の
楽しさを味わって頂きます。
【日時】2015年10月2日(金)第12回大会前日 10:30~16:30
【場所】2号館2階、227教室
【講師】西村ユミ(首都大学東京大学院人間健康科学研究科 教授)
【参加費】日本質的心理学会会員は2,000円、非会員は4,000円
【申し込み時の記載内容】(1)氏名と所属(無所属でも可)、(2)連絡先、(3)研
究主題と研究領域、(4)現象学的研究との関わり、(5)応募理由(400字以内)、
(6)会員/非会員の別
【申込期限】2015年8月31日 ※定員20名

※定員を超過する申込があった場合、申込期限より早期に申込打ち切りとさせて
いただく場合があります。
※詳しい情報はhttp://www.jaqp.jp/sg_public/seminar_20151002/をご覧くださ
い。

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◆会務委員会より

2015/6/9現在の会員数及び会費納入率は以下のとおりです。
会員数:1123名

2015年度会費納入率:74.7%(未納者284名)
2014年度会費納入率:84.6%(未納者172名)

会費納入、出足好調です。まだの方、よろしくお願いします。

(会務委員会・サトウタツヤ)

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■□■□会員からの情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>

【注意!】以下の情報は原則として会員の皆さまから投稿された情報をそのま
ま掲載しております。したがって、掲載された研究会は必ずしも日
本質的心理学会と関連するものではありません。内容・条件等を各
自にてご判断の上、ご参加ください。
【注意!】情報提供は、以下のサイトを必ずご参照いただき、こちらから連絡
がとれるアドレスをご記入のうえお送りください(字数について制限
があります)。 http://www.jaqp.jp/kouryu/jyouhou/
記事に関して、ご確認させていただく場合があります。また、掲載
情報は、簡潔に編集させていただくことがあります。
【注意!】研究会などの情報は、直前の変更が、学会ホームページに掲載され
ていることがありますので、出席される方は、開催直前にHPで確認
されることをお薦めします。
【情報!】メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れることが
あります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供します
ので、ホームページの定期チェックをお願いします。

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■ 研究会情報    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◆ Patricia M. Crittenden博士による「アタッチメントと精神病理」講習会の
お知らせ

このたび米国にて家族関係研究所(Family Relations Institute)を主宰し、
長年にわたってアタッチメント(愛着)研究をリードされてきたPatricia M.
Crittenden博士を日本にお招きし、研修会を開催することとなりました。
Crittenden博士はアタッチメント研究の基礎であるストレンジ・シチュエー
ション法を開発した故Ainsworthの下で学位を取得され、「アタッチメントと適
応の力動-成熟モデル (Dynamic-Maturational Model of Attachment and
Adaptation: DMM)」という統合的人格発達理論を開発しました。Mainによるアダ
ルト・アタッチメント・インタビュー(AAI)よりも、虐待する親や犯罪加害者
などの研究や援助に対しても感度が高いとされる測定法で、着目されてきていま
す。DMM方式の各種アタッチメント測定法の研修会の前に、まず受講することが
求められるのがこの「アタッチメントと精神病理」研修会です。3日間連続で本
研修会を受講された方は、今後、欧米で開催される予定のDMM-AAIを始めとする
各種研修会を受講する資格が得られます(ただし、1日もしくは2日のみ受講の方
は除く)。
心理学、医学、看護学、社会福祉学、保育学、教育学など人間発達の援助と研
究に関わる全ての専門家、研究者、大学院生などに役立つ講習会になると思われ
ます。皆様のご参加をお待ちしています。(通訳有)

日時:平成27年9月20日~22日 9時~16時
場所:東京医科歯科大学3号館18階講義室1
申込み方法 http://www.1md.ac.jp/gradh/cfn/jaih/home.htm
E-mailにて乳幼児保健学会事務局までお申し込みください。
お申し込みの際には氏名・所属・連絡先(Email Address)をお書きください
参加費1日参加20000円、2日参加35000円、3日参加45000円 学生1日5000円
(情報提供者 大久保功子 様)

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◆ナラティヴ研究会(第13回)
「児童と起居をともにする、児童養護施設についての語り」

テキスト「セラピストの物語/物語のセラピスト(日本評論社)」の対話型読
書会と「個人発表-報告-検討+ゲスト招聘対話」を毎月交互に、ゲストと参加
者との対話、あるいはテキストや発表・報告・検討についての担当者同士の対話
とその対話について対話を重ね合う、参加者同士の対話ナラティヴで構成される、
文字通り、ナラティヴな研究会です。
今回は、臨床心理士として、民間の児童養護施設で24時間、対象児童とともに
生活し、ケアを行っている女性の、その施設と子どもについての「語り」を通し
て、福祉の「現場」における「枠」や「アプローチ」について、ナラティヴな形
での検討(リフレクティング・プロセスやアウトサイダーウィットネスの応用実
践)を行います。

日時:2015年7月4日(土)午後6時半~8時半
場所:東京女子大学23号館4階(400室)
参加希望の方は下記までメールを。
・田代 順 junt615@kph.biglobe.ne.jp
(情報提供者 田代順 様)

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◆心の科学の基礎論研究会・エンボディード・アプローチ研究会・
合同研究会案内

【話題提供1】 荒川直哉(ドワンゴ人工知能研究所・人工知能)
「ヒトのような人工知能と現象学」
【要旨】ヒトのような人工知能の研究は、身体性と、一人称的に得られる情報か
ら学んでいくことを重視するという点で、現象学と類似しているともいえる。こ
の発表では、ヒトのような人工知能の実現に関する最近の動向を紹介し、研究の
現象学との関わりについて触れつつ、言語獲得や意味論の問題へのアプローチに
ついて紹介を行う。
【指定討論】田中彰吾(東海大学・心理学)
【話題提供2】 玉地雅浩(藍野大学・理学療法学/臨床哲学)
「人と人とのやりとりを支える表情や視線はどのようにして生まれてくるのか」
【要旨】医療や福祉の現場で病気などにより言葉を話せなくなった人たちと関わ
る時、なぜか医療や福祉従事者の話し方が変化し、身振りや手ぶり表情や視線な
どの使い方が変化する。なぜこのような変化が起こるのか、そして表情や視線が
なぜコミュニケーションを支えることになるのか考えていきたい。言葉を話せな
い人とのやりとりだけでなく、普段のやりとりがなぜ可能なのかも考察したい。
【指定討論】 村田憲郎(東海大学・哲学)

【日時】2015/7/11(土) 午後1:30~5:30(午後1時開場)
【場所】明治大学駿河台キャンパス研究棟3階第8会議室
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
・誰でも参加できます。また、6時ごろから懇親会の予定です。
・「心の科学の基礎論」研究会
http://www.isc.meiji.ac.jp/?ishikawa/kokoro.html
・エンボディード・アプローチ研究会
http://www.geocities.jp/body_of_knowledge/
(情報提供者 渡辺恒夫 様)

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[クッピーより]
TSUTAYAで「物語る私たち」という映画タイトルを目にし、「ここにも『物語
り』か」と思ったら、原題が”STORIES WE TELL”でした。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
第128号担当:日高友郎・土倉英志・鹿嶌達哉
発行:日本質的心理学会 http://www.jaqp.jp/
発行日:2015年6月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
学会事務局アドレス jaqp-post@bunken.co.jp
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイディアを募集しております。
情報提供・投稿は、各号15日までにお願いします。
http://www.jaqp.jp/kouryu/jyouhou/
(メールソフトによっては、改行されていることがあります)
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局
までご連絡ください。
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