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編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.107=================2013/09/20

日本質的心理学会第10回大会が無事終わり、夏も一段落で、いつものペース
での生活に戻っていらっしゃる方が多いのではないでしょうか。今回のメルマ
ガでは、セミナーの追加募集の情報などもあります。ご参照くださいね。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎ 学会より会員のみなさまへ
◆日本質的心理学会 第10回大会準備委員会より
◆研究交流委員会より: 「質的心理学研究法セミナー」のお知らせ
◆研究交流委員会より: 2013年度研究奨励制度の選考結果
◆『質的心理学研究』編集委員会より
◆会務委員会より
■□■□会員からの情報コーナー
■ 研究会情報
◆「心の科学の基礎論」研究会(第69回)のご案内
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◎ 学会より会員のみなさまへ
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◆日本質的心理学会 第10回大会準備委員会より
日本質的心理学会第10回大会が、2013年8月30日(金)‐9月1日(日)の会
期で開催され、無事に終了いたしました。3日目の台風の予報が幾分心配され
ましたが、それも最終的には温帯低気圧に変わり、また、猛暑も回避され、残
暑の厳しい京都でも過ごしやすいなかでの学会開催となりました。最終的に
は、543名(会員325名、非会員153名、一般公開シンポジウム65名)の方
々にご参加いただくことができました。立命館大学衣笠キャンパスまでお越し
いただいたみなさま、誠にありがとうございました。
第10回大会の準備、運営の反省点、ノウハウなどは第11回大会準備委員会
に引き継いでいきたいと思います。
第10回大会では、2012年12月に大会準備委員を立ち上げ、2013年1月か
ら準備を開始しました。大会準備委員をはじめ、立命館大学文学部のサトウ研
究室、廣井研究室、岡本研究室、宇都宮研究室、映像学部の朴研究室、産業社
会学部や応用人間科学研究科、京都大学などの、多くの先生方、大学院生、学
部学生のみなさまに、事前の準備や当日の学会運営の仕事をお願いしました。
院生、学生の働きぶりは、丁寧かつ機敏で、学会に参加された方々にも大変好
評でした。この場をかりまして、あらためて、大会準備委員の先生方、院生そ
して学生のみなさまに御礼申し上げます。どうもありがとうございました。
なお、第10回大会ウェブサイトhttp://jaqp2013.wix.com/jaqp2013 は、現
状のまま維持いたします。学会ウェブサイトからは、「全国大会」→「過去の大
会一覧」http://www.jaqp.jp/taikai/kakotaikai/ にてご覧いただけます。

また、大会プログラム抄録集に若干の残部がございますので、ご希望の方
に、1部1,000円(送料込み)でおわけいたします。希望される場合は、2013
年12月末までに下記大会事務局のメールアドレス宛てに、タイトルを「大会
プログラム抄録集発送希望」とし、メール本文に必要部数とお名前ならびに送
付先を明記のうえ、お申し込みください。なお、部数に限りがありますので、
先着順で締め切らせていただきますこと、ご了承ください。
日本質的心理学会第10回大会事務局  jaqp2013@outlook.com
お申し込みを受け付けましたら確認メールを返信いたしますので、そのあと
に、代金のお振り込みをお願いいたします。
振込み先は、以下の通りです。
1.ゆうちょ銀行の場合
口座番号: 00980-0-201970
加入者名: 日本質的心理学会第10回大会準備委員会
2.他行からの振込の場合
店名(店番):099店(099)
預金種目:当座
口座番号:0201970
なお、発送は年明けになる予定です。
5月から続けてきましたこのメルマガへの寄稿も、今回が最後となります。
次回第11回大会は、松山大学(愛媛県松山市)にて、2014年10月11日(土)
‐10月13日(月・祝)に開催されます。来年の第11回大会にも、どうぞふるっ
てご参加ください。
—————————————————
日本質的心理学会第10回大会事務局
〒603-8577 京都市北区等持院北町
立命館大学(衣笠キャンパス)内
mail: jaqp2013@outlook.com
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◆研究交流委員会より: 「質的心理学研究法セミナー」のお知らせ

●『質的心理学研究法セミナー:M-GTAの初歩』追加募集中!&第7回セミ
ナー予告

研究交流委員会は会員の技能習得ニーズに応えるべく、『質的心理学研究
法セミナー』を開催しています。
このたび第6回目のセミナーの参加者募集の締め切りを9月末に延長しまし
た。若干名の追加募集ですので、ご関心のある方はお早めにお申し込みくだ
さい!
○第6回 質的心理学研究法セミナー
『M-GTAの初歩―選択・テーマ設定・焦点化の基準』
【概要】自分のやりたい質的研究には、M-GTA(修正版グラウンデッド・セオ
リー・アプローチ)が合っているのだろうか? 合っているとすれば、「分
析テーマ」や「分析焦点[者]」はどのように設定したらよいのだろうか?
M-GTAによる研究を始めるにあたってしっかりと検討すべきこうした問いに
ついて、講師と参加者で一緒に検討していきます。
【日時】2013年10月26日(土) 10:00~16:00
【場所】安田女子大学(広島市)
【講師】山崎浩司(信州大学医学部准教授)
【申込期限】2013年9月30日(月) ※定員(20名)
【参加費】日本質的心理学会会員は2,000円、非会員は4,000円。
※詳しい情報は、http://www.jaqp.jp/sg_member/kenkyuukai_20131026/をご
覧ください。
○第7回 質的心理学研究法セミナー
『エスノグラフィー研究のデザイン』
【概要】第7回セミナーでは、昨年の第5回セミナー「看護実践のエスノグラ
フィー入門」に引き続き、エスノグラフィーをテーマにしたセミナーを開催
します。
【日時】2014年3月8日(土) 10:00~16:00
【場所】京都光華女子大学
【講師】小田博志(北海道大学大学院准教授)
※詳細は10月号のメルマガで案内予定です。
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◆研究交流委員会より: 2013年度研究奨励制度の選考結果
若手研究者への研究助成を目的とした研究奨励制度の採択者について、下記
のとおり選考しましたので、ご報告いたします。
6年目となる今回は、13名という多数の方々からの応募を得ることができま
した。現代的なテーマでかつ社会的な意義が認められる意欲的な研究が多く、
教育、社会臨床、臨床心理学等広い分野からの応募を頂きました。
5名の選考委員が公正かつ慎重に審査致しました。今回は大変接戦となりま
した。結果、質的心理学ならではのアプローチを用い、このことを通して質的
心理学の発展にも寄与すると期待された2件の研究を採択課題として選考いた
しました。
1. 駒澤 真由美 (神戸松蔭女子学院大学大学院文学研究科)
〈喪失の語り〉におけるアイデンティティの再構築プロセス~がんで配偶者を
亡くした人たちの死別と再生の物語~
選考理由
本研究は、がんで配偶者を亡くし3年以上が経過した遺族を対象に、配偶者
を亡くした人たちの〈喪失の語り〉を研究者が語り手と聴き手の関係の上で意
味づけられ再構成される物語として聴くことで、死別体験の、遺族のアイデン
ティティへの影響と、人生の意味づけの変化、故人のいない新しい世界に適応
する過程、を理解し考察することを目的とした研究です。研究の目的、意義が
具体的であること、申請者自身に同様の体験があり、動機に切実性があること
が評価されました。今後は、研究者も当事者であることの研究上の位置づけを
明確とすること、類似の研究と異なる、新たな知見、枠組みを見出していくこ
とが望まれます。

2. 李 フシン (京都大学大学院 情報学研究科)
(フは「甫」の下に「方」、シンは「日」の右に「斤」)
東日本大震災の復興過程におけるコミュニティの変容――茨城県大洗町を事
例として
選考理由
本研究は、「羅生門問題」という視点から、各当事者の語りとマスメディアの
報道内容の二つを対象として、同じ事象に対する双方の見解の間の差異やその
影響を探る研究です。茨城県東茨城郡大洗町は、震災直後、「元気な大洗町」を
世間にアピールしようとしましたが、マスメディアの一部が「風評被害によっ
て客が来なくなった町」とする報道をおこない、マイナスのイメージが流布さ
れました。その後、情報の発信や数多くのイベントの企画という努力が住民か
らなされました。当町の震災当時から復興過程における当事者の“語り”の変
容に着目し、当事者に生じた問題とその克服過程を探ることが目的です。
メディアの語りと当事者の語りの差異に注目するというテーマのオリジナリ
ティ、対象が絞られていること、東日本大震災からのコミュニティの復興への
示唆が得られるという社会的な意義も認められる点が評価されました。研究の
構造を整理すること、当事者とメディアの声の収集後、分析の水準や手法を明
確にしていくことが望まれます。

採択されたお二人の先生方、おめでとうございます。
なお、研究結果は翌々年度までの大会で発表されるとともに、翌年度の「質
的心理学フォーラム」に研究実施報告文が掲載されます。
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◆『質的心理学研究』編集委員会より
先日、第10回大会が無事終了しました。第10回大会のテーマは「温故知新
-きっと新しい径路が見える」でした。質的心理学会の10年の歩みを振り返っ
た企画、これからを見つめる企画がいくつもあり、刺激的でした。今、改めて
『質的心理学研究』に掲載された創生期からの論文を読み返してみたい、と思
います。そうすることで、質的心理学の今後のさらなる可能性が見えてくるよ
うな気がします。
今大会では、第15号特集「子どもをめぐる質的研究」(斉藤こずゑ・菅野幸
恵 責任編集)の投稿促進企画として、編集委員会企画シンポジウム「子どもた
ちの“いま”をとらえる-オルタナティブな子ども観の創造」を開催しました。
3日目最終のセッションであったにもかかわらず、多くの方にご参加いただ
き、熱い対話がなされました。ここでの議論により、特集論文の投稿が増える
ことを願っています。
大会に先立ち、8月30日午前には、第2回編集委員会が開催されました。同
日午後から大会開始ということで、午前のわずかな時間を使っての委員会でし
たが、活発な議論が行われました。その内容をいくつかお伝えします。
まず、第13号の査読状況については、現時点で既に7編の一般論文と1編の
特集論文の掲載が決定していることが報告されました。また、第13号書評特集
「事例研究再考」(斎藤清二 責任編集)についても、順調に進んでいる旨が報
告されました。そして、第16号特集企画案も検討されました。これにつきまし
ては、詳細が決定し次第お知らせ致します。
最後になりますが、第14号特集「社会への実践と質的研究」(田垣正晋・永
田素彦 責任編集)の締切が近づいてきました(2013年10月末日締切)。ま
た、一般論文は随時受け付けております。皆様、奮ってご投稿ください。
(『質的心理学研究』 編集監事 渡邉照美)
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◆会務委員会より
<会員動向> 8月26日現在の会員状況は以下のとおりです。
●会員数 1032名
●2013年度会費納入率 69.7%
●2012年度会費納入率 86.4%
<総会の報告>
2013年8月31日(土)立命館大学衣笠キャンパスにて日本質的心理学会の
仮総会が行われました。参加人数は120名で、2013年8月26日現在の会員総
数1032名の過半数 517名の定足数には及ばず、仮総会となりました。仮総会
では、2012年度決算および2013年度予算案、各委員会の活動報告および活動
予定が承認されました。
本メールが届いてから1ヶ月以内に会員の半数以上の方から異議申し立てが
なければ、仮総会の決定は総会の決定として認められることになりますので、
お含みおきくださいませ。欠席者の方で、総会資料や議事録などが必要な方は
日本質的心理学会事務局(jaqp-post@bunken.co.jp)までお申し出ください。
立命館大学での第10回大会もお蔭様で大盛会に終わりました。ご参加くだ
さった皆様は、たくさんの友、そしてよい研究や優れた理論との出会いがあっ
たことと思います。 学会としましても新たに15名以上の新会員の方をお迎え
することができ、今後益々多方面の方との研究交流が可能になりそうです。こ
れからも会員の皆様のご研究にとってプラスになるような学会でありたいと
願っております。
(会務委員会 谷口明子)
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■□■□会員からの情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>
【注意!】 以下の情報は原則として会員の皆さまから投稿された情報をその
まま掲載しております。したがって、掲載された研究会は必ずしも日本質的心
理学会と関連するものではありません。内容・条件等を各自にてご判断の上、
ご参加ください。
【注意!】 情報提供は、http://www.jaqp.jp/kouryu/jyouhou/を必ずご参照
いただき、こちらから連絡がとれるアドレスをご記入のうえお送りください。
記事に関して、ご確認させていただく場合があります。また、掲載情報は、簡
潔に編集させていただくことがあります。
【注意!】研究会などの情報は、直前の変更が、学会ホームページに掲載され
ていることがありますので、出席される方は、開催直前にHPで確認されること
をお薦めします。
【情報!】 メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れること
があります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供しますので、
ホームページの定期チェックをお願いします。
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■ 研究会情報    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆「心の科学の基礎論」研究会(第69回)のご案内
日時:2013/10/5(土) 1:30~5:45
場所:明治大学駿河台キャンパス 研究棟4階第2会議室
http://www.meiji.ac.jp/koho/campus_guide/suruga/access.html
・第1部『フッサール心理学宣言』(渡辺恒夫著、講談社、2013)の合評会
【話題提供(評者)】村田憲郎(東海大学、哲学/現象学)
【要旨】本書では、著者が集めた豊富な事例をもとに、独我論的体験・自我体
験 等々といった心理学的体験が、フッサールの現象学上の用語や著者独自の方
法論をつかって明確化された上で、これらが「定型発達」の中でも生じうると
され、最終的には壮大な、魂の形而上学とでも言うべき世界観が描かれる。こ
れらの体験は印象深く、形而上学的にも大変興味深いが、これらはやはり、
フッサールが記述しようとした経験の一般的構造からは外れる特殊な体験であ
るように思われる。評者はこの相違をできるだけ本書とフッサールに即して明
確化したい。
【指定討論】渡辺恒夫
・第2部『ウィトゲンシュタインvs.チューリング』(水本正晴著、勁草書房、
2012)の合評会
【話題提供(評者)】三浦俊彦(和洋女子大学、論理学/美学)
【要旨】チューリングによる「決定問題の否定的解決」の根底にあるCTテー
ゼを、数学的にどう位置づけ、意義づけるべきか、が本書の主題となってい
る。計算についてウィトゲンシュタインが提起した問題意識をもとに本書で定
式化されている「不一致論法」「矛盾論法」「志向性論法」「破壊的選言」等を吟
味し、その含意と妥当性を、他の分野との類比(経験科学における非決定論的
世界観など)を視野に入れながら論ずる。
【指定討論】水本正晴
・詳細は研究会HP:http://www.isc.meiji.ac.jp/~ishikawa/kokoro.html
(情報提供者 渡辺恒夫様)
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[クッピーより]
質心大会は、我が家の個人的な都合で日帰り強行参加でした。発表されてい
る研究については、あまり多くは回れず、少し不完全燃焼だったのですが、そ
れでも、久々に懐かしい人たちに会えて楽しい時間を過ごせました。
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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
第107号担当:渡辺 理・日高友郎・岡本依子
発行:日本質的心理学会 http://www.jaqp.jp/
発行日:2013年9月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
【学会事務局アドレス jaqp-post@bunken.co.jp 】
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイディアを募集しております。
情報提供・投稿は、各号15日までにお願いします。
http://www.jaqp.jp/kouryu/jyouhou/
(メールソフトによっては、改行されていることがあります)
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局
までご連絡ください。
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