日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃
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日本質的心理学会 メールマガジン No.226号(2023)

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎学会より会員のみなさまへ
◆『質的心理学研究』編集委員会より
◆会務委員会より
■研究会情報
◆2023年度第4回PAC分析研修会のご案内
◆九州大学人社系協働研究コモンズ・ブックラウンチ「『都市で故郷を編む』
を囲んで―沖縄・シマの近現代と社会心理学的フィールドワーク」のご案内
◆「論文投稿セミナー」(9月2日午前に神戸市西区で開催)のお知らせ

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◎学会より会員のみなさまへ
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◆『質的心理学研究』編集委員会より

先日、新潟佐渡島を訪れました。新潟港からカーフェリーで2時間半ほどの距離
にある、人口約5万人、東京23区の1.4倍ほどの広さがある島です。
私にとっては初めての機会でしたが、前の晩まで仕事が立て込み、前期のヘロヘ
ロになった頭と体で予備知識もないままに、子どもと船に乗り込みました。出港
するとやがて電波も入らなくなり、スマホの地図アプリも白い地球儀の図に現在
地を示す青い一点のみという、ネットから切り離された時間を過ごしました。
見渡す限り海ばかりの中を2時間半揺られ、ようやく見えてきた島は、霧に包ま
れながらも険しく重なる稜線が浮かび上がっていました。降り立ってみると、独
特の地形の中に深い緑と豊かな棚田、寺社、能楽堂、そして海岸線から山に入る
道の入り口の多くには鳥居が立っており、山と人の生活の結界がそこかしこに立
ち上がっているようでした。ここに至ってようやく、自分が持っている知識が断
片的なものばかりで、島の歴史を十分に知らないまま訪れたことに気づき、慌て
てパンフレットや自治体の解説に目を通しました。遡れば古事記に登場するほど
の長い歴史の中で、流刑地として多くの人が流され地元の文化に大きく影響を与
えたこと、金銀山によって中央から人が集まり、貴族、武家、町人文化が独特に
入り混じって島文化を作り上げていることが少しずつ分かってきました。子連れ旅
行らしく、海水浴にたらい舟、そして砂金取りをしながら、もう一方では、金銀を
めぐる様々な立場の思惑の中で人々と自然の折り合いの模索がどのような様相で
あったのか、能文化がどのようにしてここまでこの地に根付いたのか、様々な疑
問を思い浮かべながらの旅となりました。宿泊した旅館のエレベーターには観光
ポスターが貼られていて、その「能を見なければ佐渡観光は終わらない」という
文言を横目に見ながら、次は歴史や文化を学んで訪れたいと密かに思い帰途につ
きました。質的心理学研究では、現在、24号特集「『障害』と『病い』をめぐる
質的研究」の投稿を募集しています。締め切りは10月末日となっております。
特集論文、一般論文ともに多くのご投稿をお待ちしております。

(『質的心理学研究』編集幹事 大瀧玲子)

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◆会務委員会より

2023/8/6現在の会員数及び会費納入率をお知らせ申し上げます。
会員数:1,259名

2023年度会費納入率:79.8%(未納者 254名)
2022年度会費納入率:89.9%(未納者 127名)

☆いつも学会運営へのご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございます。お盆
休みはいかがお過ごしでしたでしょうか。まだまだ夏の暑さが続きますが、蝉の
声にも少しずつ変化が感じられてくる今日この頃ですね。みなさまのますますの
ご活躍とご健勝、そしてご多幸を、お祈りいたします。

(会務委員会 安田裕子)

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■□■□会員からの情報コーナー
・以下の情報は会員の皆さまから寄せられたものをそのまま掲載しています。
・必ずしも日本質的心理学会と関連するものではありません。
・情報提供については以下のサイトをご覧ください。毎月15日〆切です。
https://jaqp.jp/mail-magazine-offer

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■研究会情報

◆2023年度第4回PAC分析研修会のご案内

2023年度第4回PAC分析研修会は、9月3日(日)10:00からzoomで開催します。
PAC分析学会の研修会は、PAC分析による事例の報告や議論を通して、研究者間の
PAC分析に対する疑問や悩み、困っていることなどを共有したり、PAC分析への
研鑽を深めることを目指す会です。
日時:9月3日日曜 10:00~12:00
開催:zoom開催 参加費無料
参加方法:当日Zoomにご参加ください。
https://us02web.zoom.us/j/87355348277?pwd=MU9lUTM4N0JOMFFYTUN6cXFtMUJWZz09
ミーティングID: 873 5534 8277   パスコード: 804913
話題提供者:新井克之(朝日大学 留学生別科専任講師)
テーマ:「グアテマラの日本語学習者へのPAC分析―就職や進学に結びつきにく
い日本語学習の意味を知るために―」
今回のテーマは「言説化できない意識を言説化する」ことです。
社会学や心理学分野などに代表される多岐にわたる学問領域で、「実践的意識」
「手続き的知識」「暗黙知」等と呼ばれる行動や実践に深く結びつきつつも、
言語では言い表せない意識についてPAC分析を用いて言説化することをテーマと
します。就職や進学に直接結びつきづらい日本語学習者の日本語学習行動につい
て、グアテマラ人日本語学習者のPAC分析を用いた事例を通してその言説化を
試みます。PAC分析を使うことではたしてそれが可能なのかどうなのか、PAC分析
の可能性について皆さんと一緒に考えてみたいと思います。
皆さんのご参加を心よりお待ちします。
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(情報提供者・問い合わせ先:いとうたけひこ(PAC分析学会事務局長)様)

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◆九州大学人社系協働研究コモンズ・ブックラウンチ「『都市で故郷を編む』を
囲んで―沖縄・シマの近現代と社会心理学的フィールドワーク」のご案内

ここ数年、沖縄の備瀬というシマ(ムラ)をめぐる34年にわたるフィールドワ
ークの二つの成果(『都市で故郷を編む』、2023年、東京大学出版会;『根の場
所をまもる』、2020年、新曜社)が立て続けに刊行されました。著者の石井宏典
氏は、故郷・備瀬を離れ、広島・大阪の紡績工場へ、大阪のメッキ工場へ、ダバ
オの麻農園へ、那覇の衣料品市場へと移動した人々のもとを訪ね、各地を歩いて
きました。そして出会った一人ひとりの人生に寄り添い、もう見ることのできな
くなった風景やかつての出来事を見ようとして語りに耳を傾ける仕事は、1920年
代以来約100年を駆け抜けて近代化の過程そのものを見つめ、移動と稼ぎの可能性
に方向付けられた人々が、共同体を編みなおしながら生きる様を描き出す、社会
心理学的な「野の仕事」の大きな稔りとなりました。
本企画では、著者と共にこれら2冊の本を囲んで語り合い、近現代という歴史的
限界のもとで生きている私たちの場所を確かめる試みをしたいと思います。九州
伊都より、皆様のご参加をお待ちしています。
日   時:2023年9月22日(金)14:30-17:30
場   所:九州大学附属中央図書館&オンライン(Zoom)
寄り合う人:石井宏典(茨城大学、社会心理学)
中島琢磨(九州大学、外交史)
南 博文(筑紫女学園大学、環境心理学)
同   行:後藤健介(東京大学出版会)/木下寛子(九州大学、環境心理学)
申込:http://commons.kyushu-u.ac.jp/collaborative/events/event_20.html
連絡先:九州大学人社系コモンズ [enquiry-commons@cmns.kyushu-u.ac.jp]

(情報提供者 木下寛子 様)

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◆「論文投稿セミナー」(9月2日午前に神戸市西区で開催)のお知らせ

日本社会学理論学会は、第18回大会を9月2日と3日に開催しますが、「開催校企
画」として、「若手支援特別企画 論文投稿セミナー」を9月2日の午前10時15分
から12時15分にかけて開催します。大会への参加が条件になりますが、若手支援
特別企画への参加そのものは無料です(つまり、一般3000円、学生2000円で、
この「論文投稿セミナー」と「学会大会本体」の両方に参加できます)。他に参
加資格はございませんので、どなた様もふるってご参加下さい。経営学等の雑誌
に多数の論文を掲載してきた平本毅先生が親身に指導して下さいます。
講師:平本毅(ひらもと たけし)先生/京都府立大学文学部
https://researchmap.jp/7000009513/)
会場:神戸市営地下鉄学園都市駅 大学共同利用施設「ユニティ」
セミナー室2 (https://www.unity-kobe.jp/access)
方式:ワークショップ形式(平本先生の講演後、班別にグループワーク)
*無料ですが事前申し込み制です(8月28日月曜日正午まで)。
下記からお申し込み下さい。
https://docs.google.com/forms/d/10fL64BUr_quUvjkdpM_P3N-NQyCyJhtpQXXO-PjiSfU/edit
詳細な内容については、以下のページをご確認ください
http://sst-j.com/?p=1477)。

(情報提供者 樫田美雄 様)

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[クッピーより]
立秋を過ぎても続く猛暑の中、期間限定のシェフが我が家にやってきました。
やや愛想のないシェフですが、鶏肉と野菜を中心としたヘルシーメニューを作っ
てくれます。おかげで、心なしか体調の良さを感じます。自分では作らない料理
が食卓に並ぶたび、私は「味つけには何を使ったの?」と尋ねます。ただし、
教えてもらうと満足するので、残念ながら自分のレパートリーが増える気配は
ありません。さて、おいしいご飯を作ってもらえる幸せは、食べ始める前から
始まっていることに気がつきました。夕食の時間が近づくと、まな板の上で野菜
を刻む音、お湯が沸く音、調味料を混ぜる音が聞こえてきて、それらがとても
心地良いのです。やがて料理が出来上がり、「ご飯だよ」と呼んでもらえること
も何だかうれしい。シェフ、ありがとう。また来てね。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
担当:當銘美菜・香曽我部琢・坂本希世
発行:日本質的心理学会 https://www.jaqp.jp/
発行日:2023年8月20日
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れる場合は、お手数ですが学会事務局までご連絡ください。
学会事務局アドレス jaqp-post@as.bunken.co.jp
●質的研究に関する研究会や公募等の情報提供および共催のご依頼は、下記の
フォームからお知らせください。いただいた情報は、メールマガジン等に掲載し、
共催については委員会内で検討のうえ、お返事差し上げます。
https://jaqp.jp/mail-magazine-offer
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