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日本質的心理学会 メールマガジン No.232号(2024)

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎学会より会員のみなさまへ
◆『質的心理学研究』編集委員会より
◆『質的心理学フォーラム』第15号意見論文募集のお知らせ
◆会務委員会より
◆研究交流委員会より
■研究会情報
◆考える読書会11回合評会のお知らせ
◆第4回人間科学研究会のご案内
◆人文死生学研究会(第22回)のお知らせ
◆イベント案内
『関係性のデザインを考える:グループ・ビルディングの心理学』

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◎学会より会員のみなさまへ
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◆『質的心理学研究』編集委員会より

昨年末に、海外の論文雑誌で面白そうな特集が企画されていて、特集に関する論
文が募集されていることを知りました。そして、その特集にふさわしい内容かど
うかを担当編者が判断するため、論文を投稿する前にa letter of intent (LOI)
を先月の中旬までに提出することが求められていました。それをクリアできれば、
論文を夏の締め切りまでに投稿するというものでした。
特集自体に興味はあるものの、ただでさえ拙すぎる英語力であることに加えて、
私自身の体験を言葉にするのに日本語でも苦労しているエピソード記述をどう英
語で表現していけば伝わるのだろうという課題がありました。また、特集の主旨
説明には、質的研究も含めて研究手法は問わないとは書かれているものの、その
雑誌に掲載されている論文をいくつか読んでみると、統計的手法を用いた論文が
掲載されていることがほとんどで、事例研究が生き残れるのだろうかと漠然とし
た不安が頭の中を巡っていました。
何か始めようとするときにいろいろと逡巡してしまって、やめてしまうことも多
い私なのですが、今回はLOIを書きながら、自身の研究の重要性や価値を特集の
編者に伝えていこうとしているうちに、日本で生活をしている子どもや保護者の
ありようを知ってもらうことに意味があると自分自身が納得できるようになり、
結果はどうあれ提出しようという思いになりました。宛先をもって伝えていくこ
とが大切で、それは自身の考えを洗練していくことにもつながってくると改めて
気づきました。質的心理学研究に限りませんが、各論文の抄録には、その研究の
価値やオリジナリティが述べられています。そのエッセンスをよりシンプルに絞
り出したかたちで伝えていくプラットホームがあってもよいのかもしれません。
研究を巡る対話がより広がっていけばと思います。
さて、来月には質的心理学研究23号がみなさんのお手元に届く予定です。今号の
特集テーマは、「産・学・官連携による/についての質的研究」となります。
校正で論文を拝読させていただきましたが、視座を広げていただいた感触を得て
います。2024年10月末締切の25号特集のテーマは、「変化」をとらえる質的研究
となっております。一般論文も合わせて、投稿を随時お待ちしております。
また、学会20周年臨時特集企画「現場研究報告」の掲載論文を順次J-stageにて
公開していますので、ぜひご覧ください。

(『質的心理学研究』副編集委員長 勝浦眞仁)

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◆『質的心理学フォーラム』第15号意見論文募集のお知らせ

昨年秋に刊行されました『質的心理学フォーラム』第15号はお読みいただけ
ましたでしょうか。
只今、特集テーマ「『現場』を問い直す」の意見論文を募集しております。
投稿〆切は2024年3月15日(金)です。
本号で論じている4名の著者の論考や基幹論文と対話をするような感覚で、
ぜひご投稿をお待ちしております。
私自身も、過去にある特集論文に対する意見論文を本誌に投稿した経験があり
ます。それは、自身の研究成果を披露する原著論文とは違い、「相手が言わん
とすることをしっかり正しく理解して応答(記述)しつつ、かつ自身の意見を
読み手に理解してもらえるように記述する」という、まさにコミュニケーション
をしているかのような経験でした。私は、著者がその論文を書くに至った背景
や、過去の経験(やや妄想的ですが)にも思いを馳せながら、そして私自身の経
験も少し触れながら、1つのテーマを2年に渡ってみんなで深めていく作業を
楽しみました。また逆に、意見論文を書くことで、私自身の研究テーマにおける
立ち位置みたいなものも再認識した記憶があります。
このように、意見論文を書くことは、また違った視点・世界を私たちに広げてく
れる可能性があります。文字数は限られていますが、若手研究者や院生・学生
の方も含めて、「対話するように書く」ことを楽しむ世界に、ぜひ参加してみま
せんか。
投稿要領は質的心理学フォーラム第15号108頁に掲載しております。
皆様のご投稿をお待ちしております!

(『質的心理学フォーラム』編集委員会委員長 北尾良太)

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◆会務委員会より

2024/2/4現在の会員数及び会費納入率をお知らせ申し上げます。
会員数:1,263名

2023年度会費納入率:91.4%(未納者 108名)
2022年度会費納入率:93.1%(未納者  87名)

☆日ごろより本学会へのご理解とご協力を、まことにありがとうございます。
暦のうえでは春を迎えました。梅、桃、桜と、開花が楽しみな季節ですね。
みなさまのますますのご健勝とご活躍を、お祈りいたしております。

(会務委員会 安田裕子)

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◆研究交流委員会より

研究交流委員会では、3月に「ビジュアル・ナラティヴ」をテーマとして、
下記の研究会を企画いたしました。
多くの皆さまのご参加をお待ちしております。

【ビジュアル・ナラティヴ:異種むすび法の実践】
日程:2024年3月18日(月)10:30~12:30
開催方法:Zoomを用いたオンライン形式
講師:木戸 彩恵 先生(関西大学文学部総合人文学科)
参加:30名程度を予定 ※事前準備あり
申込方法:申込フォーム https://forms.gle/vtSHrSd3Sjd9RQib7

研究会概要)
ビジュアル・ナラティヴに関心のある方に向けた研究会を行います。
研究会は方法論の概説と分析に向けたグループワークを含む2つのパートで
構成します。内容は以下の通りです。

1)ビジュアル・ナラティヴの概説
2)ビジュアル・ナラティヴのワークショップ(グループワーク)
※参加申込者には事前準備(グループワークで共有可能な画像の準備)を
お願いします。

講師紹介
関西大学文学部総合人文学科・教授。修士(文学、立命館大学)、修士(教育学、
京都大学)、博士(教育学、京都大学)。専門領域は「文化と発達」。人を文化
の中に生きる存在ではなく、文化を使いこなしながら生きる存在として考えるこ
とで日常に溢れる文化との関わりについて研究している。主な著書に『化粧を語
る・化粧で語る:社会・文化的文脈と個人の関係性』(ナカニシヤ出版)、
『改訂版 文化心理学:理論・各論・方法論』(編著)(ちとせプレス)、
『〈よそおい〉の心理学:サバイブ技法としての身体装飾』(編著)(北大路書
房)などがある。

(研究交流委員会 沖潮満里子)

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■□■□会員からの情報コーナー
・以下の情報は会員の皆さまから寄せられたものをそのまま掲載しています。
・必ずしも日本質的心理学会と関連するものではありません。
・情報提供については以下のサイトをご覧ください。毎月15日〆切です。
https://jaqp.jp/mail-magazine-offer

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■研究会情報

◆考える読書会11回合評会のお知らせ

考える読書会では1冊の書籍を様々な分野の評者を迎え著者と共に議論する合評
会を開催しています。第11回合評会では、福井大学の西村高宏さんが執筆された
『震災に臨む 被災地での<哲学対話>の記録』を取り上げます。本企画は令和
6年能登半島地震前に企画されたものであり、今回の地震を受け書籍を扱う文脈
も大きく変わりました。開催延期も検討しましたが、今だからこそ本書を合評会
で読み考える意義があるのではないかと考え、予定通り開催することにしました。
評者は阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センターの高原耕平氏(臨床哲学)、
東日本大震災を契機に福島県立医科大学で勤務されている尾崎章彦氏(医学)を
迎えディスカッションを深めていきたいと思います。皆様のご参加お待ちしてお
ります。

【日時】2024年3月20日(水・祝)13:30~17:00
【場所】オンラインZoom
【書籍】西村高宏(2023) 『震災に臨む 被災地での<哲学対話>の記録』
大阪大学出版会
【参加費】無料*書籍購入費のためワンコインカンパを募っております(任意)
【お申込み方法】お申し込みは以下のURLからお願いします。3/17締め切り
お申し込みはURL:https://forms.gle/Pc3DXDeDGbRctLAs7
【お問い合わせ先】sakaishiori4040@gmail.com
【企画運営】考える読書会 世話人:細野知子・坂井志織

(情報提供者 坂井志織 様)

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◆第4回人間科学研究会のご案内

IHSRC日本開催に連動して2019年から年1回のペースで開催してきた「人間科学
研究会」ですが、このたび以下の日程で第4回研究会を開催することになりまし
た。現象学と質的研究にご関心のある皆様、どうぞ奮ってご参加ください。

日時:2024年3月2日(土)14:00~17:15、オンライン
Zoom開催(ミーティングID: 958 4952 8945 パスコード: 646210)
https://zoom.us/j/95849528945?pwd=NXp3aTJTNVdRaWZQZm1VNDM5ZzFXUT09

14:00~15:30 講演1
「エキスパートの生きられた経験 ―糸操り現代人形劇の現場から」
奥井遼(同志社大学)

15:45~17:15 講演2
「“明けない夜はない”―救急医療ソーシャルワーカーの専門性確立への途
(みち)」植田嘉好子(川崎医療福祉大学)

事務局:田中彰吾(東海大学)shg.tanaka@gmail.com

(情報提供者 植田嘉好子 様)

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◆人文死生学研究会(第22回)のお知らせ

■日時:2024年3月23日(土) 13時半~17時半
■形式:オンライン開催(Zoom)
■プログラム
第1部:合評会「特集人文死生学」(13:35pm~15:15)
オンラインジャーナル『こころの科学とエピステモロジー』
https://sites.google.com/site/epistemologymindscience/ 
Vol.5(2023)「特集人文死生学」(原著論文「「なぜ私が死ななくてはならない
のですか?」:科学としての医療が崩れるとき」、最近研究事情瞥見「反出生主
義の精緻化と〈生まれてこない方がよかった〉という嘆きのケアを考える」など
6篇)の合評会
・担当1 榛葉豊(県立静岡理工科大学/理論物理学)
・担当2 小島和男(学習院大学/哲学)
第2部:講演+討論(15:30~17:30)
・演者:冲永隆子(帝京大学/生命倫理学)
・題目:「終末期の意思決定と尊厳死をめぐる諸問題」
・要旨:下記研究会HPを参照
(司会:渡辺恒夫(東邦大学)・浦田悠(大阪大学)
■申込方法:どなたでも下記のフォームからお申込いただけます。参加無料。
・申込フォーム:https://forms.gle/3AZEP7w88PKrJPLWA 
・申込み締切:3/21(木)
※申込みいただいた方は、3/22(金)までにオンライン参加のための情報を
お送りします。
■研究会HP
https://sites.google.com/view/thanatology-as-humanities

(情報提供者 渡辺恒夫 様)

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◆イベント案内『関係性のデザインを考える:グループ・ビルディングの心理学』

私たちの身の回りには、上司ー部下関係、教師ー生徒関係、友人・恋愛関係など、
さまざまな“関係性”があります。
このような「他者とどのような関係をつくり、どのように暮らしていくか」を
探ってきたのが社会心理学です。
それでは、私たちはどのように他者と付き合えば、より良い関係性を作れるの
でしょうか?良い関係性とは一体何なのでしょうか?そもそも私たちは良い
関係性を作る必要がどこまであるのでしょうか?
このような問いに対して社会心理学はいかに応えられるのか。本イベントでは
新進気鋭の社会心理学者とともに、ざっくばらんに語り合いたいと思います。
申し込み及びイベント詳細 https://ap240321.peatix.com/
■登壇者
・秋保亮太(大阪大学大学院人間科学研究科安全行動学研究分野助教)
・宮前良平(福山市立大学都市経営学部講師)
・仲嶺真(荒川出版会会長)
■日時:2024年3月21日(木)19時半~(開場19時15分)
■会場:TOKYO L.O.C.A.L BASE(東京都荒川区町屋1丁目3-12)
※ 本イベントはハイブリッド配信です。オンライン配信も実施します。
■参加費:会場2,500円(税込)、オンライン1,500円(税込)
問い合わせ先:荒川出版会 arakawa.press@gmail.com

(情報提供者 宮前良平 様)

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[クッピーより]

暦の上では春を迎え、寒さがゆるんできたように感じられます。花粉の飛散を
警戒しながらも、一雨ごとに暖かくなることが嬉しい季節です。静かに霧雨が
降ったある日、近くの図書館の自習室を初めて利用しました。鍵を開け中に入
ると、さほど奥行きがなく、横幅も両手を広げるのがやっとという空間に、L字
型の机とえんじ色の椅子だけが置かれていました。細長い窓は見上げる高さに
あり、柔らかい光が差し込んできます。目に入るものが少ないため集中力を保ち
やすいのですが、気分転換をしたくなったら館内のあらゆる分野の本を好きなだ
け読むことができます。飲食禁止なので、おやつを食べ過ぎる心配もありませ
ん。すっかり気に入ってしまい、秘密基地を見つけた子どものようなワクワクが
まだ続いています。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
担当:當銘美菜・香曽我部琢・坂本希世
発行:日本質的心理学会 https://www.jaqp.jp/
発行日:2024年2月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
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れる場合は、お手数ですが学会事務局までご連絡ください。
学会事務局アドレス jaqp-post@as.bunken.co.jp
●質的研究に関する研究会や公募等の情報提供および共催のご依頼は、下記の
フォームからお知らせください。いただいた情報は、メールマガジン等に掲載し、
共催については委員会内で検討のうえ、お返事差し上げます。
https://jaqp.jp/mail-magazine-offer
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