日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃
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日本質的心理学会 メールマガジン No.252号(2025)
▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎学会より会員のみなさまへ
◆大会準備委員会より
◆『質的心理学研究』編集委員会より
◆会務委員会より
◎会員からの情報コーナー
■研究会情報
◆しんりがく研究会『続・「心」とはなにか──古典的条件づけから心を眺め
る』のお知らせ
◆「第二回ライブスタイル研究会──あなたの応援コメントが新しい研究アイ
ディアをともにつくる」のお知らせ
◆「【入門! 民俗学】平日夜の読書会──生きづらさの民俗学」のお知らせ
◆文化理解の方法論研究会(MC研)第40回研究会のお知らせ
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◎学会より会員のみなさまへ
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◆大会準備委員会より
第22回大会(広島大会、2025年10月18日〜19日)は、ご参加くださった皆さま
のおかげをもちまして、盛会のうちに終了いたしました。心より御礼申し上げま
す。会場となった広島大学(東広島キャンパス)は、必ずしも交通の便が良いと
は言えず、当初は約350名の参加を見込んでおりました。しかしながら、私たち
の予想を大きく上回る約450名もの皆さまにご参加いただき、熱気あふれる大会
となりました。本当にありがとうございました。
大会準備・実行委員会は、2024年6月の発足以来、約一年半にわたり準備を重
ねてまいりました。オンライン会議は通算17回に及び、多くの議論と工夫を経
て本大会を形にいたしました。とはいえ、参加者の皆さまにとって至らぬ点も少
なからずあったかと思います。この場をお借りしてお詫び申し上げます。また、
銘醸地として知られる酒都・西条の「酒蔵通り」はお楽しみいただけましたでし
ょうか。大会を通じて、学びと交流に加え、広島ならではの風情も味わっていた
だけておりましたら幸いです。
今回の大会では、「架橋する」をテーマとし、招待講演,シンポジウム、ポス
ター発表など、専門領域や研究者、実践者が質的研究を基軸として議論が展開さ
れました。こうした姿は、本学会の本質を体現するものであり、理論と実践が共
に未来を形づくるための礎を感じさせるものでした。大会で生まれたつながりや
問いが、次なる研究と実践を生み出す原動力となることを願っております。
広島の地で交わされた多くの出会いと対話の余韻を胸に、次回の東京大会へと
バトンをつなぎたいと思います。改めまして、全国からご参加くださった皆さま、
そして開催にご協力くださったすべての方々に、心より感謝申し上げます。
(大会準備委員 中坪史典)
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◆『質的心理学研究』編集委員会より
秋といえば、「食欲の秋」、「スポーツの秋」、「読書の秋」、「学会の秋」
とたくさんのイメージが浮かびます。私にとっては「教育実習校訪問の秋」です。
教育実習校訪問とは、教育実習校に赴き、学生の受け入れとご指導に対する御
礼を述べ、学生の様子を見にいくという仕事です。私の勤務校では、ゼミ生の実
習校を訪問しており、毎年10数校がノルマです。実習先はゼミ生の出身校がほ
とんどなので、大学近辺の京都や大阪といった近畿地方が多いものの、毎年、中
部地方から九州地方まで西に東に移動しています。講義や会議の通常業務もあり
つつ、可能な限り、実習生の授業日に訪問するため、多忙ではあるのですが、私
はこの教育実習校訪問が結構好きです。それは密かな楽しみがあるからです。
その楽しみとは、ゼミ生の人柄から、訪問前にその場所の土地柄を予想し、駅
から学校まで歩きながら、その答え合わせをするというものです。穏やかな性格
で前に出すぎない学生なら、のんびりとして自然の多い地域で育ったといったよ
うに、研究者の仮説にしては根拠のないお粗末な予想ですが、結構当たると自負
していました。しかし、この前、全く人柄の違う学生の実習校が同じという事態
に遭遇しました。つまり、同じ地域に住んでいて、同じ小学校の卒業生だったの
です。ゼミ生たちもその話を聞いて「えー、キャラが全然違う。育ったところ、
絶対違うと思っていた」と驚きました。当然ですよね。同じ地域や同じ学校で過
ごすことだけで似た人柄になるのであれば、こんなにも人が多様であるわけがあ
りません。しかし、それに興味を持った3年生は、卒業論文で「パーソナリティ
と地域性」を調査しようと文献レビュー中です。日頃、「日常の素朴な疑問が研
究になる」と言い続けているので、それがつながったとうれしくなりました。私
自身は、今後も個人的楽しみとして、コツコツと人柄と教育実習先の土地柄の関
連についてデータ収集に勤しみ、「教育実習校訪問の秋」を楽しみます。
『質的心理学研究』では、現在、第26号特集「『コンフリクト』と向き合う」
(2025年10月末締切)、第27号特集「『アート』を活用した質的研究」(2026年
10月末締切)の投稿を募集しています。みなさまのご投稿をお待ちしております。
(『質的心理学研究』編集委員 渡邉照美)
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◆会務委員会より
2025/10/14 現在の会員数及び会費納入率をお知らせ申し上げます。
会員数:1,385名
2025度会費納入率:63.4%(未納者 507名)
2024度会費納入率:89.7%(未納者 142名)
日頃より学会運営にご理解とご協力をいただき、まことにありがとうございます。
ずいぶん過ごしやすくなってきましたが、寒暖差で体調を崩す方も少なくないよ
うです。くれぐれもご自愛ください。
(会務委員 川島大輔)
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■□■□ 会員からの情報コーナー
・以下の情報は会員の皆さまから寄せられたものをそのまま掲載しています。
・必ずしも日本質的心理学会と関連するものではありません。
・情報提供については以下のサイトをご覧ください。毎月15日〆切です。
https://jaqp.jp/mail-magazine-offer
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■研究会情報
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◆しんりがく研究会『続・「心」とはなにか
──古典的条件づけから心を眺める』のお知らせ
「心」という概念をめぐって、古くから様々な議論がなされてきました。
しかし、今日においても「心」を扱う諸学問の間で、「心」が指すものや
「心」のとらえ方について見解が一致していないように思われます。
そのような中、2025年1月から4月にかけて、「心」という概念が何を
意味するのか、そしてその意義について、心理学を中心に「心」を扱う
諸学問それぞれの立場から考える特集『「心」とは何か』が金子書房noteに
おいて組まれました。
今回の研究会ではその特集を受け、引き続き「心」とは何かを考えたい
と思います。同特集にご寄稿された著者以外の方々に、ひろく「心」とは
何かについて、そのお考えをおうかがいしたいと思います。
複数の立場から「心」を眺めることで、心理学はいかにして「心」を
とらえることができるのか。心理学的であると同時に、存在論的な
問題設定のアリーナを、しんりがく研究会で開きたいと思います。
■ 申し込み及びイベント詳細 https://ap251101.peatix.com/
■ 発表者
・福田実奈(京都外国語大学国際貢献学部グローバル観光学科講師)
※司会は仲嶺真(荒川出版会)が務めます。
■ 日時:2025年11月1日(土)14時〜
■ 会場:オンライン(Zoomを利用)
■ 参加費:1,500円
■ 問い合わせ先:荒川出版会 arakawa.press@gmail.com
(情報提供者 仲嶺真様)
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◆「第二回ライブスタイル研究会──あなたの応援コメントが新しい研究アイデ
ィアをともにつくる」のお知らせ
論文や書籍は、出版された時点で完結するものでしょうか?――私たちは、そ
うは考えません。研究成果は、世に出た後もダイナミックに変化し続けていくも
のです。そのときに不可欠なのが読み手のみなさんです。書き手と読み手が一緒
になって、研究成果のダイナミックな変化を生み出し、新しい意味を作り上げて
いきます。
すでに世に出た研究成果の中には、まだまだ新しいアイディアが眠っているか
もしれません。ライブスタイル研究会は、その眠っている可能性を引き出すため
の、YouTube Liveを使った双方向的な研究会です。
ライブスタイル研究会では、研究成果の書き手が出演し、自分の著書や論文の
内容、それにまつわる思いについてライブ配信します。視聴者は(つまらない授
業みたいに)それを一方的に受け取るだけではありません。ライブ配信のチャッ
ト欄から、ぜひ素朴な感想や突拍子もない疑問を応援コメントとして送ってみて
ください。あなたが送ったそのコメントが、出演者の返答を引き出し、そこから
新たな研究アイディアが生まれるかもしれません。
学びは、ただ知識を受け取るだけでなく、その知識と「遊ぶ」ことが重要だと
いわれています。知識と「遊び」、そして新しい知識をともにつくる体験をして
みませんか?
ぜひぜひ私たちのライブにご参加ください!!
■ 申込先:https://ap251115.peatix.com/
■ 出演者:楠見友輔(信州大学教育学部講師)
※当日の聞き手は荒川出版会/静岡産業大学の北本遼太がつとめます。
■ トークテーマ:教育研究においてモノに注目することはどのような可能性を
拓くのか?
■ 題材:楠見友輔(2024)
新しい―教―材―論(New―Teaching―Material―ism)、
pp. 30-57、Re:mind Vol.2
※題材を未読の方も参加可能です。
■ 日時と場所:2025年11月15日(土)14時~16時、YouTube Live
■ 参加費:無料
(情報提供者 北本遼太様)
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◆「【入門! 民俗学】平日夜の読書会──生きづらさの民俗学」のお知らせ
及川祥平・川松あかり・辻本侑生 (編著)(2023).『生きづらさの民俗学―
日常の中の差別・排除を捉える』の読書会を以下の通りに実施いたします。
■ 申し込み及びイベント詳細:https://ap251120.peatix.com/
■ ファシリテーター:辻本侑生(静岡大学)
■ 日程:2025年11月20日〜12月18日(毎週木曜日)、計5回、20時〜21時
■ 会場:オンライン(Zoom)
■ 課題書籍:及川祥平・川松あかり・辻本侑生 (編著)(2023).
『生きづらさの民俗学――日常の中の差別・排除を捉える』 明石書店
■ 参加費:2000円
■ 問い合わせ先:荒川出版会 arakawa.press@gmail.com
(情報提供者 北本遼太様)
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◆文化理解の方法論研究会(MC研)第40回研究会のお知らせ
文化理解の方法論研究会では、文化について関心を持つ有志が集まり、文化と
(文化的)他者との対話的共生をめぐる理論・実践について議論を行っておりま
す。研究者に限らず、広く皆様のご参加をお待ちしております。
(研究会HP:http://rcsp.main.jp/mc/index.html)
■ 日時:2025年11月15日(土)16時30分~18時30分
■ 場所:zoomによるオンラインミーティング
■ 定員:先着300名
■ お申し込み方法・連絡先など:参加費用は無料です。MC研のメーリングリス
トに未登録の方は、事前に以下のURLからお申し込みください。当日のミーティ
ングIDとパスワードをお送りします。
https://forms.gle/7rBNfmtC3zNh8uBa6
■ zoomシンポ「システム論における対話と感情」
ベルトランド先生は、イタリアの解放医療を実践してこられた、家族療法の第一
人者です。前半は、ベルトランド先生の動画スピーチ(英和通訳付き)を視聴し、
後半はコメンテーターを交えて自由な議論を行います。ベルトランド先生には、
on lineでイタリアより参加していただきます。システム論とは何か、そのうえで、
クライアントとカウンセラーの関係が権威主義的な上下関係にならない、対話的
な関係にするにはどうしたらよいか、さらに、対話に大きな影響を与える感情を
どう捉えるべきかが主題となります。
■ 講演者:Paolo Bertrando(イタリアよりOn lineで参加)
■ コメンテーター:引地達也(フェリス女学院大学)、山本登志哉(発達支援研
究所)、大内雅登(ケアメディアラボ)、横田花梨(Tokyo international
progressive school)
(情報提供者 渡辺謙仁様)
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[クッピーより]
夜になると、どこからともなく虫の音が聴こえてくるようになりました。
先日、踏切が開くのを待っていたときのことです。遮断機の音がふと止んだ瞬
間、それまで気づかなかった虫の声が一斉に耳に飛び込んできました。
耳を澄ますと、3~4種類の虫の音が重なり合い、まるで自然のアンサンブルの
よう。しばらく聴いていると、不思議なことに虫たちの音色がハーモニーを奏で
ているようにも感じられます。
中には、さっきまで鳴っていた踏切のリズムに合わせているかのような鳴き声
もあって、思わず聴き入ってしまいました。
立ち止まったまま、虫の音に心を預けていると、ふと昔の人々がこの音に耳を
澄まし、詩や短歌、俳句を詠んだ理由がわかったような気がしました。
もしかすると、虫の声は、当時の人々にとってささやかなエンターテインメン
トだったのかもしれません。
…が。
そんな風にしみじみと聞き入っていた自分をふと俯瞰してみると、「踏切の前
で一人たたずむ中年男性」――なかなかにシュールな光景です。
その瞬間、なんだか急に恥ずかしくなり、私は足早に家路を急ぎました。
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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
担当:岡部大祐・古賀佳樹・石田喜美・香曽我部琢・張暁紅
発行:日本質的心理学会 https://www.jaqp.jp/
発行日:2025年10月20日
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●質的研究に関する研究会や公募等の情報提供および共催のご依頼は、下記の
フォームからお知らせください。いただいた情報は、メールマガジン等に掲載し、
共催については委員会内で検討のうえ、お返事差し上げます。
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