J-STAGEでご覧の場合はこちら

巻頭言 伊藤哲司 動きながら、関わりながら

特集:「個性」の質的研究 ― 個をとらえる、個をくらべる、個とかかわる

(責任編集委員:渡邊芳之・森 直久)

  • 安藤りか:頻回転職の意味の再検討― 13回の転職を経たある男性の語りの分析を通して
  • 藤岡 勲:2つの民族的背景を持つ人々の両背景を統合したアイデンティティ
  • 豊田 香:専門職大学院ビジネススクール院生視点の授業満足基準が示唆する「開放型学習モデル」生成の試み― 成人学習理論からの検討
  • 綾城初穂:「聖域」としての個人― 日本人キリスト教徒は日本社会の「宗教」ディスコースにどうポジショニングするのか

一般論文

  • 田中元基:認知症高齢者はどのように同じ話を繰り返すのか― ループする物語の事例研究
  • 五十嵐茂:生の経験をどう語るか― 森有正再考
  • 北村篤司・能智正博:子どもの「非行」と向き合う親たちの語りの拡がり― セルフヘルプ・グループにおけるオルタナティヴ・ストーリーの生成に注目して
  • 一柳智紀:教師のリヴォイシングにおける即興的思考― 話し合いに対する信念に着目した授業談話とインタビューにおける語りの検討
  • 柴山真琴・ビアルケ(當山)千咲・池上摩希子・高橋 登:小学校中学年の国際児は現地校・補習校の宿題をどのように遂行しているのか― 独日国際家族における二言語での読み書き力の協働的形成
  • 笠田 舞:知的障がい者のきょうだいが体験するライフコース選択のプロセス― 青年期のきょうだいが辿る多様な径路と、選択における迷いに着目して
  • 東條弘子:中学校英語科授業における生徒の「つぶやき」の特徴
  • 竹内一真・やまだようこ:伝統芸能の教授関係から捉える実践を通じた専門的技能の伝承― 京舞篠塚流における稽古での「こだわり」に焦点を当てて
  • 水岡隆子・藤波 努:介護家族の意思決定プロセス― 意思確認困難な高齢者への胃瘻造設

BOOK REVIEW

《書評特集》事例研究再考

  • 特集にあたって(斎藤清二)
  • 親の経験の底力に触れる(評:西村ユミ)
  • 鷹田佳典(著)『小児がんを生きる―親が子どもの病いを生きる経験の軌跡』
  • 個別の事例から共通の法則を導くために(評:京極 真)
    A. ジョージ・A. ベネット(著)、泉川泰博(訳)
    『社会科学のケース・スタディ―理論形成のための定性的手法』
  • マンガと事例研究(評:家島明彦)
    佐藤秀峰(著)『ブラックジャックによろしく』(1~13巻)
    佐藤秀峰(原作)・神前格(解説)・講談社ホスピタル・クライシス研究チーム(構成)
    『ブラックジャックによろしく 公式ガイドブック―ホスピタル・クライシス 衝撃の事実』
  • 「事例研究再考」のための世界観と研究デザイン(評:成田慶一)
    J. W. クレスウェル・V. L. プラノクラーク(著)、大谷順子(訳)
    『人間科学のための混合研究法―質的・量的アプローチをつなぐ研究デザイン』
  • 観察・経験の限界を超えて(評:荘島幸子)
    米盛裕二(著)『アブダクション―仮説と発見の論理』
  • 社会的実践としての臨床事例研究(評:吉永崇史)
    斎藤清二(著)『事例研究というパラダイム―臨床心理学と医学をむすぶ』