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巻頭言 永田素彦 あらためて、対話の力

特集:質的研究における映像の可能性

(責任編集委員:好井裕明・樫田美雄)

  • やまだようこ・木戸彩恵:「かわいい」と感じるのはなぜか?─ビジュアル・ナラティヴによる異種むすび法
  • 牧野遼作・阿部廣二・古山宣洋・坊農真弓:会話における”収録される”ことの多様な利用
  • 劉 礫岩・細馬宏通:スポーツ実況における発話による出来事の指し示し─「こ」系指示表現と間投詞「ほら」の相互行為上の働き
  • 堀田裕子:残されるモノの意味─線条体黒質変性症患者とその介護者の事例より
  • 平本 毅:サービスエンカウンターにおける店員の「気づき」の会話分析

一般論文

  • 塚本尚子・野村明美・舩木由香・平田明美:1970年代の看護師長の語りから知る、よい組織風土の形成と維持のしくみ
  • 中井好男:滞日中国人のライフストーリーから見る自我アイデンティティの交渉と構築─なぜ永住権を目指して働き続けるのか
  • 勝田 聡:保護観察中の性犯罪者の犯罪行動のプロセス
  • 柴坂寿子・倉持清美:幼稚園クラス集団における自由遊び時間での「乗り物遊び」─仲間文化の形成と変化
  • 古市直樹:小集団学習中にジョイント・アテンションはどのように機能しているか─中学校社会科の授業場面を事例として
  • 木下寛子:雰囲気が言葉になる時─小学校の日々から始まる雰囲気の解釈学的現象学

BOOK REVIEW

《書評特集》質的研究と映像との関係を考える

  • 特集にあたって(樫田美雄)
  • 分藤大翼・川瀬慈・村尾静二(編)『フィールド映像術』
    研究と実践における映像データの可能性(評:北村隆憲)
  • 村尾静二・箭内匡・久保正敏(編)『映像人類学─人類学の新たな実践へ』
    映像が研究スタイルを変える(評:小池星多)
  • 北野圭介(著)『映像論序説─〈デジタル/アナログ〉を越えて』
    映像について根底から考えるために(評:周藤真也)
  • 長谷正人(著)『映像という神秘と快楽─〈世界〉と触れ合うためのレッスン』
    映像という現実と映像を見る経験(評:堀田裕子)
  • Heath, C., Hindmarsh, J., & Luff, P.『Video in qualitative research: Analyzing social interaction in everyday life』
    ビデオカメラを用いたエスノメソドロジー研究の展開─機材の発展と研究法の進展(評:秋谷直矩)
  • C. ノウルズ・P. スウィートマン(編)、後藤範章(監訳)『ビジュアル調査法と社会学的想像力─社会風景をありありと描写する』
    当事者による「ビジュアル・メソッド」の活用と「社会学的想像力」の可能性(評:中塚朋子)