日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃
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日本質的心理学会 メールマガジン No.203号(2021)

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◎学会より会員のみなさまへ
◆第18回大会(ソウル大会)準備委員会より
◆『質的心理学研究』編集委員会より
◆会務委員会より
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◎ 学会より会員のみなさまへ
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◆第18回大会(ソウル大会)準備委員会より

8月に続いて9月上旬に、韓国心理測定評価学会の主要メンバーと「トップ会
談」をオンラインで行いました。とても友好的で和やかな雰囲気で話は進み、今
回の共同開催で出す「日韓共同宣言」の文案をまとめました。初日夜に行われる
懇親会で、サトウタツヤ理事長とジャン・スンミン会長によってそれが読み上げ
られる予定です。今後の継続的な研究交流につながる内容です。ご期待ください。
また同じく懇親会で、アメリカ心理学会傘下にあるthe Society for Qualitative
Inquiry in Psychologyの長を務めるM. バンバーグ教授から、日韓の質的研究者
に向けたメッセージがオンラインで直接届けられることになりました。今回の大
会が、日韓に留まらない質的研究の国際交流へと発展していくきっかけにもなり
そうです。その懇親会は、他にもいくつかの工夫を凝らしたものになります。お
手元に好きなお飲み物などをご用意の上、ぜひご参加ください。
さて大会までいよいよ約1ヶ月となりました。現在、発表者・企画者からご提
出いただいた抄録原稿を取りまとめ編集作業を行っています。2日間のプログラ
ムもほぼ出来上がり、まもなく公開されます。大会HPを随時ご参照ください。
大会発表賞候補者なども、そこでご確認ください。

http://www.shitsushin18.jp/index.html

なお今回のオンライン大会、当日参加はできませんので、くれぐれもお気をつ
けください。参加だけの登録は、大会前日(10月22日)17時まで可能です。参
加未登録のみなさま、お忘れなく事前参加登録をお願いいたします。
前回も書きましたが、非会員の学部生・研究生等は1000円で参加していただ
けます。歴史的な日韓共同の大会を、明日を担う若手たちに体験してもらう絶好
の機会です。ちなみに私のゼミ生たちは、こぞって参加させていただきます。ぜ
ひご自身の指導生などにも参加をお勧めください。

(第18回大会準備委員長 伊藤哲司)

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◆『質的心理学研究』編集委員会より

先日、とある学会で質的研究について自由に質問・相談できるという企画に参
加しました。想定以上に参加者も多く、分析結果が偏ったものになっていないか
どうか、限りある文字数の中で大切な部分を誤解なく伝えるためには、研究につ
いて気軽に相談できるネットワークのつくりかた、質的研究の意義とは、研究協
力者との関係…などさまざまな問いが投げかけられ、とても刺激的な時間でした。
オンライン学会という制約もあり、1つの問いに回答し、また次の問いに、とい
うやりとりでしたが、自分の質的研究観を再考するきっかけとなりました。質的
研究に関心をもって取り組んでいる方がたくさんいると改めて実感できたこと、
質的研究で悩むところは皆結構共通していると共有できたことは大きな励みにな
りました。一方で、研究法の優劣や序列をつけるようなやりとりには少し違和感
を覚えました。研究目的や対象の特徴によって適する方法適さない方法はあるだ
ろうけれども、一概に●●法の方が○○法よりも優れている、ということは言え
ないのではないかと思い、そのような発言もしてみました。そして、自分にもそ
のように思っていた時期があったこと、そのような考え方が「間違っているかも
しれない」と気付かせてくれた先達がいたことを思い出しました。色々考えを巡
らせる中で、自分が質的研究を学んできた環境のありがたさにも思い至りました。
問いを立てる段階から、実際の調査をめぐるやりとりについても細かく相談でき
たこと、ローデータを前に複数人数でああでもないこうでもないと言い合えたこ
と、分析結果を前に率直で鋭い問いを投げかけてもらえたこと…1対1の関係は
もちろん、ゼミや研究会といったグループの中で複数の考え方や価値観に触れら
れたことで、今の自分なりの考えが育ってきたのだなあと思います。そして、同
じ場の中で複数の会話が進行し、なんとなくどちらの話も耳に入っているという
環境は、対面だったからこそ実現していたという面もあるでしょう。オンライン
で時間や場所の制約が少なくなったことのメリットと、非言語や同時並行的なコ
ミュニケーションがしづらくなったというデメリットの中で、今後の質的研究の
学びがどう変化していくのかも気になるところです。
現在、第22号特集「ポスト2020 教育のゆくえ」(森直久・有元典文責任編集。
10月末日〆切)の投稿募集中です。皆様のご投稿を心よりお待ちしております。

(『質的心理学研究』編集監事 曽山いづみ)

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◆会務委員会より

2021/9/6現在の会員数及び会費納入率をお知らせ申し上げます。
会員数:1,242名

2021年度会費納入率:84.4%(未納者 194名)
2020年度会費納入率:90.3%(未納者 120名)

☆蝉が鳴く声から、秋が近づいてきたことが感じられますね。過ごしやすい日も
多くなりました。みなさまには、日頃より学会活動へのご理解とご協力をいただ
き、まことにありがとうございます。おかげさまで、学会費の納入率も順調に伸
びております。先月から15名ほどのみなさまに入会いただいてもいます。どう
ぞ今後とも、よろしくお願い申し上げます。

(会務委員会 安田裕子)

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[クッピーより]

この土地のお宮で催される9月のお祭りは、参道に屋台や肝試し・見世物の小
屋も立ったりして、どこか怪しさを帯びつつも華やかに、かつ盛大に、秋の到来
を告げます。残念ながら今年は出店なしで神事のみの実施となり、いまいち実感
に欠けていました。しかしこの祭りの終わりと共に、夏めいた日差しとはうらは
らに吹く風は驚くほどに涼しくなりました。
〈秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞ驚かれぬる〉
藤原敏行の歌(古今和歌集 秋歌・上169)です。一千年という時を隔てても、
この肌身に感じる経験は変わらないようです。そして、風が告げる秋の到来に飽
かず驚くことができているようです。たった32文字で季節の様相の移ろうさま
を端的にかつ見事にうたいあげてくれた千年前の歌人の偉業に、私もこんなふう
に人の経験を詠めるようになったらいいな、と秋の訪れのたびに思います。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
担当:當銘美菜・河合直樹・小澤伊久美・蒲生諒太
発行:日本質的心理学会 http://www.jaqp.jp/
発行日:2021年9月20日
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れる場合は、お手数ですが学会事務局までご連絡ください。
学会事務局アドレス jaqp-post@bunken.co.jp
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