日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃9┃
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役立つ情報を共有しましょうよ
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編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.60======================2009/10/20

クッピーです。青空も高く、さわやかな風が木々を揺らす今日この頃ですが、
皆さまいかがお過ごしでしょうか。秋はクッピーも大好きな季節です。実際、
毎年秋になると体調も良くなって、いつもはなかなか取り組めない仕事や運
動にちょっと張り切ってみようかという気になるのが不思議です。鉄は熱い
うちに打て。運動の秋、芸術の秋、仕事の秋、食欲の秋など、皆さま一人ひ
とりの「秋」を思う存分満喫されてくださいね。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎ 学会より会員のみなさまへ

◆研究交流委員会より

◆事務局より

◆編集委員会より

■□■□「質的研究」情報コーナー

■ 研究会情報

○科学基礎論学会2009年秋の研究例会ワークショップ「心理学・人間科学
メタ理論の新展開」(慶應義塾大学)

○TEM図を作ってみよう(基礎編)(立命館大学)

○第3回てんむすフィールド研究検討会

■ 著書の紹介

なし

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◎ 学会より会員のみなさまへ
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◆研究交流委員会より
下記の要領で研究交流委員会企画の研究会を行います。奮ってご参加ください。

【タイトル】「支援を必要とする」子どもとその状況をどう考えるか―発達障
害研究の今 ~滝坂信一氏による発題と討論~

【日時】 2009年 11月 28日(土) 13:30~15:00

【プログラム】13:30~ 14:20滝坂氏発題
14:20~ 14:35コメンテータによるコメント
14:35~ 15:00フロアを交えた討論

【場所】徳島大学総合科学部全学共通教育棟4号館 201講演要旨

【コメンテータ】山本智子氏(奈良女子大学)

【資料代】日本質的心理学会会員及び科研費メンバー無料
発達障害当事者及び家族 300円
その他の参加者 1,000円

【問い合わせ先】徳島大学大学院ソシオ・アーツ・アンド・サイエンス研究部
所属、総合科学部併任准教授樫田美雄まで。
E-mail : kashida「あっと」ias.tokushima-u.ac.jp(「あっと」を@に)

◆事務局より
10月13日現在の会員動向は、丁度キリのいい末広がりの888名。2009年度
会費納入率は61%です。会費納入をよろしくお願いします。

名簿調査にご協力お願いします。

本年度は二回目の役員選挙の年です。これに伴って新しい名簿を作成いたしま
す。所属その他に変更のある方は、この機会に訂正をお願いします。現在の予
定は以下のようになっています。

10月20日頃  名簿帳票発送
10月末頃   名簿調査締め切り

◆編集委員会より
10月も下旬になり、秋の深まりが日に日に感じられるようになりました。先日家の
近くの公園に行ったときに、子どもと小一時間ばかりどんぐりを拾ったのですが、ど
んぐりと一口に言っても樹によってずいぶん違うのですね。同じ樹の下でも、いちば
ん大きいのとかいちばん色が濃いのとか考えながら拾っていると、いろいろな面で多
様であることに気づきます。つい最近まで知らなかったのですが、そのまま食べられ
るどんぐりもあるそうです。ためしにそれらしい形のどんぐりの皮をその場でむいて
かじってみたのですが―、残念。かなり苦かった。しかし、同じに見えていたもの
が、ちょっとした観点の違いから多様性に目が行くようになったり、多様ななかにそ
れまでとは別のパターンが見えてきたりするのは、質的研究の醍醐味にも近いものが
あるなあ‥‥、などと考えてしまうのはもう、一種の職業病かもしれません。
さて、『質的心理学研究』第9号の編集作業も大詰めで、掲載に向けての論文の修
正・加筆も時間との戦いになってきました。掲載論文のご紹介はもう少し先になると
思いますので、今回は書評特集の紹介をしておきましょう。第9号の書評特集は、田
中共子編集委員の編集となる、「この本からはじめる質的心理学」で、ここ数年出版
が相次いでいる質的研究の入門書・概説書をとりあげます。質的研究を学んでいく上
でどのテキストがどのような点で役に立つのかが、質的研究の教育に携わっている5
人の評者によって議論される予定です。これから修士論文や博士論文に取り組もうと
いう方、あるいは論文や研究法の指導をしている方などには、興味深い情報や論点が
それぞれの論者から呈示されることになると思いますのでご期待ください。また、第
10号の特集「環境の実在を質的研究はどう扱うのか」(南博文・佐々木正人責任編
集)の原稿締め切りがもう目前に迫っています。投稿を予定されている方でまだの方
がいらっしゃいましたら、10月末日までに投函をお願いします。力作、野心作をお待
ちしています。なお、一般論文は随時受け付けておりますので、こちらの枠での投稿
もお願いします。
(副編集委員長 能智正博)

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■□■□「質的研究」情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>
□■□

【注意!】情報提供は、こちらから連絡がとれるアドレスをご記入ください。
記事に関して、ご確認させていただく場合があります。
また、掲載情報は、簡潔に編集させていただくことがあります。
研究会などの情報は、直前の変更が、学会ホームページに掲載
されていることがありますので、出席される方は、開催直前に
HPで確認されることをお薦めします。
【情報!】メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れることが
あります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供します
ので、ホームページの定期チェックをお願いします。
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■ 研究会情報    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

○科学基礎論学会2009年秋の研究例会において、
ワークショップ「心理学・人間科学メタ理論の新展開」
を開催します。

【日 時】2009年11月7日(土)16:00-18:30頃まで
【会 場】慶應義塾大学三田キャンパス
B会場 研究棟1階 A会議室 16:00-18:00ワークショップ
【参加費】無料。
【オーガナイザー】渡辺恒夫オ)
【提題者】伊藤直樹(法政大学)「心理学が喪ったもの:メタ理論としてのディ
ルタイ心理学」
鈴木聡志(東京農大)「メタ理論とディスコース分析」
渡辺恒夫(東邦大学)「心理学的多元論のメタサイエンス」
西條剛央(早稲田大学)「人間諸科学の超メタ理論としての構造構成
主義」

<オーガナイザーによる主旨>
近年、アメリカ心理学会(APA)でもunity-disunity debate(単一パラダイムに
よる統一か複数パラダイムによる多元主義か論争)が続いている。その歴史的根
源の一つは、19世紀末の現象学・解釈学など自然科学とは異なる方法による心理
学の構想にある。オーガナイザーの年来の主張は、存在論的―認識論的―方法論
的―科学心理学的という4水準からなるメタサイエンスによって、多元主義をメ
タ理論的に基礎付けんとするところにある。詳しくは、3番目の提題を参照して
欲しいが、そこでなされている心理学の諸潮流のメタサイエンス的分類には、歴
史的軸が欠けている憾みがある。その点、伊藤は、人間科学を構想したディルタ
イのメタ理論が、なぜ20世紀心理学の展開から拒まれていったかを、エビングハ
ウスとの熾烈な論争の検討を通して、思想史の立場から解明しつつある。自然科
学ではない方法による人間科学の流れは、社会学や人類学で復興し、1980年代に
心理学にも波及し、日本でも質的心理学研究の興隆を見るに至っているが、その
中心となるメタ理論は社会的構成主義にある。具体的にディスコース分析として
自前の研究を進めている鈴木によって、その紹介・検討がなされるだろう。3番
目におかれた渡辺の提題では、心理学の諸潮流の暗黙のメタ理論を、メタサイエ
ンスの観点から解明するが、その結論は、「人間一般、心一般などというものは
存在せず、心は多型存在であるが故に、心理学も多型となる」ということになる。
心理学・人間科学メタ理論の新展開は、若い世代にも見られる。最後の西條は、
竹田現象学と構造主義科学論を土台とし、構造構成主義という人間科学メタ理論
を構想しているので、その立場からのメタ理論へのアプローチを期待したい。

・科学基礎論学会秋の研究例会 詳細は以下をご参照ください。
http://phsc.jp/dat/prg/2009a.pdf
・キャンパスマップ
http://www.keio.ac.jp/ja/access/mita.html
・各提題要旨は、科学基礎論学会ホームページhttp://phsc.jp/に10月下旬ごろ
順次掲載予定。
(情報提供者 渡辺恒夫様)

○TEM図を作ってみよう(基礎編)
【日時】 2009年11月21日(土)13:30から17:00
【場所】 立命館大学朱雀キャンパス多目的室(小)
http://www.ritsumei.jp/accessmap/accessmap_suzaku_j.html
【企画趣旨】
時間と共に生きる生を記述する方法として、TEMに対する関心が高まっている。
本企画では、参加者とともに実際にTEM図を書いてみることを通してTEMの可能
性を再発見したい。
【ファシリテータ】
サトウタツヤ・木戸彩恵・荒川歩ほか
【プログラム(予定)】
13:30-13:35 挨拶(サトウタツヤ)
13:35-14:00 TEMの概要と目的(サトウタツヤ)
14:00-14:30 TEM図の作り方の説明(木戸彩恵)
14:30-16:00 班ごとに持ち寄ったサンプルを元にTEM図を書く(荒川)
16:00-16:15 休憩
16:15-17:00 完成したTEM図の発表と講評
(終了後懇親会を予定)
【参加方法】
無料。下記の宛先まで事前に参加申込みをしてください。また、前日(11月20
日)までに 「自分がTEMに関心を持つに至った経緯」というテーマで、400字程度
(± 200字程度)で文章を書いて、下記の宛先まで送ってください。皆さんからい
ただいた文章をもとに、当日TEMを書いてみます。
【参加申込先】
a.arakawa@law.nagoya-u.ac.jp
・定員
10名
・参考
関東でも開催予定です。
(情報提供者:荒川歩)

○第3回てんむすフィールド研究検討会

10月4日に行った研究検討会では、山崎徳子さんと当研究会の主宰者の1人で
ある松本の研究を検討しました。参加者から発表者当人には見えていなかった点
についてコメントが出されたり、今後の研究の方針について参加者間の見解の違
いにより議論が起こったりと意義深い時間となりました。
次回の研究検討会は、今尾真弓さんと山崎徳子さんの研究検討を行います。時
間と興味のある方はご参加ください。

・日時:2009年12月6日(日)12時00分~17時30分
・場所:名古屋大学 先端技術共同研究施設(この施設はオートロックです。そ
のため、参加メールをいただいた際に、入室方法等をお知らせいたします。)

・話題提供者1:
今尾真弓(名古屋大学)
「慢性の病気にかかるということ-ある患者の語りを通して」
慢性疾患に罹患された方々へのインタビューを通して、患者さんが、治らない病
気を位置づけていくプロセスについての研究を行ってきました。 今回は、イン
タビューの対象となった方々の中から、ある1人の方のインタビューを取り上げ、
その方の心的過程を描き出すことを通して、病気の経験に迫ることを試みたいと
思います。何分、初めての試みですので、至らない点が多々あるかと思いますが、
ご意見をいただき、有意義な議論をさせていただければと思います。

・話題提供者2:
山崎徳子(京都大学)
「自閉症児の母親はいかに子どもを分かるか」
「自閉症児の母親はいかに子どもを分かるか」のテーマに立ち戻り、発達障碍の
ある子どもを持つお母さんと私の対話から自閉症児の関係発達と、子どもに向け
るまなざしについて考察しました。今回取り上げる研究協力者のさとしは、障碍
児学童保育Pに就学前から参加しているいわゆる「軽度」と呼ばれる発達障碍の
ある子どもさんです。お母さんの心情もぐるぐると揺れ、なかなか着地点が見い
だせません。それこそが、「軽度」と呼ばれるゆえの困難であるとも言えるので
しょうが…。このもやもやした感じを共有していただき、一緒に考えて下されば
幸いです。

・参加費/参加方法
無料。事前に下記の連絡先にご連絡ください。

・連絡先
k-matsumoto@esi.nagoya-u.ac.jp 松本光太郎宛 @を半角に変えてください。
(情報提供者:松本光太郎様)

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■著書の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

特にありません。

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[クッピーより]
第60号はいかがでしたか。今後とも会員の皆さまの役に立つ情報を、見やす
い形で掲載していきたいと思います。たくさんの投稿をお待ちしております。
また「こんなメルマガにしてほしい」等、アイデアやご意見もどしどしお寄せ
ください。一緒に、楽しいメルマガにしていきましょう。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
第60号担当:大倉得史・野坂祐子・荒川歩
発行:日本質的心理学会 http://wwwsoc.nii.ac.jp/jaqp/
発行日:2009年10月20日
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●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp 】
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
情報提供・投稿は、各号15日までにお願いします。
http://wwwsoc.nii.ac.jp//cgi-bin/jaqp/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info
(メールソフトによっては、改行されていることがあります)
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局
までご連絡ください。
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