日┃本┃質┃的┃心┃理┃学┃会┃メ┃ル┃マ┃ガ┃2┃0┃0┃5┃
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編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.11 ======================2005/6/21

クッピーです。みなさまは、「奇跡のピアニスト」をみられましたで
しょうか?いろいろな曲があるのですね。また、左手だけで、メロディーと
伴奏まで、片手とは思えない演奏でした。
クッピーは、年末津波の起こる1週間前にスリランカから日本に帰国して、
災害に遭いませんでしたが、スリランカの津波被災の様子について、1月1日
に、援助に行かれた方から講演で聞きました。
医療の援助は、最初の数日がもっとも大切で、その時は、道路が寸断されて
いるので、重機(ブルドーザーなど)が必要だそうです。もちろん、
その後のケアーは、これからも重要とのことでした。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
●第2回大会の予約参加について ~締切近づく~
●風に聞く・風を追う:伊藤哲司先生(茨城大学)
●学会より会員のみなさまへ:<事務連絡・各委員会報告>
●「質的研究」情報コーナー:
投稿の呼びかけ・投稿要領・研究会の紹介・ホームページの紹介

【近日開催!】○第20回日本保健医療行動科学会学術大会
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<第2回大会の予約参加について>
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今すぐ申し込みを! ~締切近づく~
第2回大会の予約参加は、6月30日(木)までです。
詳しくは、下記の 第2回大会準備委員会よりをご参照ください。
振込みと、Webサイト(ホームページ)よりの参加受付がありますので、
ご注意ください。
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風に聞く・風を追う:スマトラ沖地震の津波被災地を歩いて
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質的研究のキーパーソンに、大いに語ってもらうコーナーです。
それでは、今回の「語り」は、伊藤哲司先生です。

☆☆☆    伊藤哲司先生 (茨城大学人文学部)   ☆☆☆

今年3月上旬、海岸工学などを専門とする学内の同僚たちに誘われて、
タイのプーケットを訪れた。2004年12月26日にスマトラ沖で発生した
巨大地震による津波が襲った地域だ。
私が訪れたプーケット周辺の海岸は津波の爪痕がまだ生々しく残り、
人口約4000人のナムケム村という漁村では、約半数が犠牲になったと聞いた。
しかしその村の人々が暮らしている仮設住宅では、身内に犠牲者が出た
という人でさえ、津波当日の大変な様子を、ときにユーモアさえ交えながら
穏和な表情で私に語って聞かせてくれたのだった。近くの学校では、
アポなしで行ったにもかかわらず、私が子どもたちに話を聞くことを校長は
二つ返事で了解してくれた。子どもたちも、「津波のとき?走って逃げたよー。
みんな泣いてて怖かった」などと言いつつ、その表情はけっして暗くなかった。
6月に同地域を再訪した。再会した校長が「津波で親を亡くした子どもは、
様々な支援で経済的に進学が保障されたりして、もうみな落ち着いています」
と言い切ったのにはさすがに驚いた。仮設住宅では、ますます生活感が漂い、
舗装されていない土の路地で子どもたちがビー玉遊びに興じ、それを優しく
見つめる大人たちがいた。もともとこの地域の人々は、こうして隣近所支え
合いながら生きてきたのだ。その長屋の仮設住宅の風景は、幼少時代の私に
とっての身近な風景そのものでもあった。
現在日本では、大災害や大事故が起きると、そこに巻き込まれた人たちに
対する「心のケア」の必要性が叫ばれる。津波被害関連の記述があるインタ
ーネットの日本語サイトを覗くと、「PTSD」や「心のケア」といった言葉が
いくつも見つかる。「今回の津波では、助かった人でもPTSDに悩まされて
いる人が大勢いるのではないか」といった思い込みによるものと見られる
記述も多い。
振り返ってみれば日本でも、1995年の阪神・淡路大震災や地下鉄サリン
事件の以前には、「心のケア」といった言葉はほとんど耳にしなかった。
現在、「大災害・大事故 → PTSD → 心のケア」というように思考が
疑いもなく進んでしまうのは、一部の心理学者とマスコミの責任だろう。
PTSDといった問題を考える際は、地域共同体のあり方など社会文化的な
背景をもっと考慮せねばなるまい。
現場をしっかりと、自分も関わりながら見ていくこと
――そこに根ざして物事を考えていかなければ、従来型の量的研究を
批判的に捉え返して行われている質的研究が、本当に力を発揮する
ということもないだろう。私自身は今年中にもう一度、プーケット近くの
ナムケム村に足を運んでみるつもりでいる。

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学会より会員のみなさまへ
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◆◆◆事務局より

今年度の学会費の納入はお済みでしょうか?
学会の運営はみなさまの会費で成り立っております。
ご納入の程、よろしくお願いします。

振込み口座は下記となっております。

口座記号番号  00190-7-278471
加入者名 日本質的心理学会事務局

◆◆◆編集委員会からのお知らせ

5月31日に一般論文の締め切りがありました。
第5号には、特集論文も含めて31本の投稿をいただきました。
編集委員によって現在査読が進行中です。なお5号への掲載
が既に決定している 論文(前号からの継続審査により「掲載」
となった論文)が現時点で5本です。「質的心理学研究」は、
常時新規投稿を受け付けております(6号特集と一般論文投稿の
締め切りは平成18年3月31日です)。6月1日からは投稿の枚数等
規約が改訂されその規約に則った論文を受け付けております。
学会Webサイト http://quality.kinjo-u.ac.jp/ で確認の上、
ご投稿ください。
(副編集委員長 秋田喜代美)

◆◆◆研究交流委員会より<含:HP更新情報>

○現在、ニューズレターの校正・印刷の途中です。もうしばらく、
いたしましたら、ニューズレター創刊号が、お手元に届くと思います。
読まれて、ご意見・ご要望等ありましたら、ぜひ、研究交流委員会まで
お願いします。

◆◆◆【質的心理学会第2回大会準備委員会より】

日本質的心理学会第2回大会(2005年9月8日午後~9日)まで
あと3ヶ月を切 り、準備委員会では、プログラムのとりまとめや
会場の細かな設定など準備を進めております。
新たに決まりました初日の自主シンポの内容等の情報は、間もなく
お送りします、「第2回大会第2号通信」に掲載されておりますので、
ご確認ください。
さて、6月1日より第2回大会の参加申し込み受付が始まっていま
すが、当日参加 の場合よりも予約参加費はかなり低く設定されている
ということもありますので、会 員のみなさまには、なるべく予約参加
申し込みをしていただければと考えております。
予約参加の手続きの詳細は、第2回大会ホームページをご覧下さい。
アドレスは以 下の通りです。

http://www.p.u-tokyo.ac.jp/~kakita/shitsuteki2.html

予約参加手続きの締め切りは、6月30日(木)になっております。
お間違えのなきようお早めに予約をお願いします。

 

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■□■□「質的研究」情報コーナー<情報提供は、15日までにお願いします>
□■□
【注目!】各種研究会の研究交流委員会共催(または後援)の要件についてを
HPに掲載しましたので、ご参照頂きたくお願いします。
http://quality.kinjo-u.ac.jp/kyousai-youken.html
【情報!】メールマガジンの情報コーナーは、月刊のため情報が遅れることが
あります。そこで、できる限りホームページでも情報を提供します
ので、ホームページの定期チェックをお願いします。
*会員限定ページは,「ユーザー名 member パスワードq-kaiin」
で,閲覧可能です。総会資料,メルマガのバックナンバー等を
読むことができます。
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■ 研究会の紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

第20回日本保健医療行動科学会学術大会

テーマ:健康と病いの語りとコンテキスト
日 時:2005年6月25日(土)・26日(日)
大会長:楡木満生(立正大学教授)
場 所:立正大学(〒141-8602 東京都品川区大橋4-2-16;地図)
<交通案内>1.JR 大崎駅、JR・都営地下鉄浅草線
五反田駅から徒歩7分
2.東急池上線 大崎広小路駅から徒歩3分

参加費:会員4000円 非会員4500円 学生3000円
1日コース非会員3000円
※郵便振替にて、下記の口座に事前にお振込みください。
(当日も受け付けております。)
口座番号:00160-7-427050
口座名:日本保健医療行動科学会大会
懇親会:一般5000円(会員・非会員) 学生2500円

実行委員会事務局:第20回日本保健医療行動科学会大会事務局
〒141-8602 東京都品川区大崎4-2-16 立正大学
Tel/Fax 03-5487-3296(楡木研究室直通)
実行委員長:楡木満生(にれぎみつき)
問い合わせ先:日本保健医療行動科学会事務局
〒272-0021 千葉県市川市八幡2-6-18-501
Tel: (047)332-0726 Fax:(047)332-5631

HPをご参照下さい   http://homepage1.nifty.com/jahbs/

 

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■ ホームページの紹介 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓

 

【フィールドの語りをとらえる質的心理学の研究法と教育法】

http://www.k2.dion.ne.jp/~kokoro/quality/

次の4つの問題に対して、ナラティヴ(語り・物語)アプローチを中心とした
質的心理学の研究方法と教育方法を実践的に整備し体系化するための実践的な
アクション・リサーチを行うためのホームページです。

質的心理学の研究方法A:現場(フィールド)において、
語りをどのようにとらえるか。(平成16年度)
質的心理学の研究方法B:語りデータをどのように分析し、
論文にまとめるか。(平成17年度)
質的心理学の教育方法A:現場(フィールド)で語りをとらえる実習を
どのように教えるか。 (平成18年度)
質的心理学の教育方法B:質的心理学の基礎とは何か、
どのように体系的に講義するか。 (平成19年度)

 

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[クッピーより]

第11号はいかがでしたか?現在、ニューズレターの校正・印刷中ですが、
なんとニューズレターにも、クッピーが登場します。ご期待を(^^)!

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
第11号担当:長谷川元洋・本山方子・湯浅秀道
発行:日本質的心理学会 http://quality.kinjo-u.ac.jp/
発行日:2005年6月21日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望は以下のWebページからお願いします。
【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp 】
●メールマガジンに掲載する研究会等の情報やアイデアを募集しております。
情報提供・投稿の締切は、各号15日までにお願いします。
( http://quality.kinjo-u.ac.jp/cgi-bin/yomi-mailer/y_mail.cgi?id=info )
●アドレスの変更、配信の停止を希望される場合は、お手数ですが学会事務局ま
でご連絡ください。
●このメールマガジンに記載されている内容の一部または全てを無断で転載・
複写・転送・再編集することは、著作権の侵害となりますので、お控えくだ
さいますようお願い申し上げます。また、転載を希望する場合は、学会事務
局にご連絡下さい。   【学会事務局アドレス jaqp@shiraume.ac.jp 】
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