J-STAGEでご覧の場合はこちら

巻頭言 荒川歩 『質的心理学研究』の社会的意義

特集 ポスト2020教育のゆくえ

(責任編集委員:森直久)

  • 呉文慧:教師はどのようにASDのある生徒と社会的相互作用を成立させているのか――授業の「不調」場面に焦点を当てた現象学的探究
  • 山田美穂・橋本有子:ソマティクスを基盤とする教育実践における教師の身体知――協働的インタビューとムービングTAEを用いた言語化の試み
  • 横山愛:指名されていない児童から広がる一斉授業の対話――対話構造と内容の変化に関する分析
  • 山本登志哉・渡辺忠温・大内雅登:説明・解釈から調整・共生へ対話的相互理解実践にむけた自閉症をめぐる現象学・当事者視点の理論的検討
  • 星瑞希:高校生は主権者育成を目標とする歴史授業をいかに意味づけるのか――学習文脈と生徒の特性に着目して
  • 川名るり・有元典文:働く場を異動した看護師の既習の知識・技術はいかに転移するか――医療依存度の高い小児病室のエスノグラフィーに基づいて

一般論文

  • 一柳智紀:グループでの学習時における教師の即興的思考の特徴授業後の半構造化面接における語りの質的分析
  • 荒関守:陸上自衛隊A駐屯地において指揮官等が駐屯地の臨床心理士に期待する業務とその期待の形成プロセス
  • 石井悠:入院中の子どもが経験するイルネス・アンサーテンティに対する病棟保育士の影響可能性
  • 楠見友輔:(ポスト)質的研究をひらく――倫理存在認識論に立つ研究
  • 西垣正展:聴覚障害当事者における「困りごと」の認知をめぐる聾学校の自立活動の授業実践――当事者研究の視点を援用して
  • 早坂重行:教師の自発的なメンタリングはどのようにして実現し,何によって促されるか?――定時制高校の職員室における教師のメンタリングについての質的分析
  • 森薫:子どもの替えうた創出と共有――小学校音楽科授業の観察を通じた検討
  • 芝崎文子:ADHDを自認する成人のレジリエンスのプロセス――外的リソースの獲得・活用に着目して
  • 金智慧・能智正博:女性バイセクシュアルを生きる――当事者同士の語り合いの質的検討から
  • 神林哲平:特別な音楽技能を伴わない小学生児童における学級歌の創作過程両義的な聴き方を通した音楽と言葉の調和
  • 竹内一真:ガラス工芸の復活を通じた世代間の関係性構築の語りナラティヴ・アプローチから捉える新たな制作物の開発過程
  • 細野知子・鷹田佳典:子宮頸がん・転移性肺がんとともに生きる経験――抗がん剤治療を続ける身体とその物語
  • 金原衣理子・笹田哲:脳卒中により半身麻痺となった女性がファッションショーを通して障害の捉え方が変化していく心理プロセス

※小沼 豊()特別支援学級の担任がバーンアウトに至るまでの心理的プロセスに関する質的研究――複線径路等至性アプローチ(TEA)による分析を通して(質的心理学研究22145ページから160ページ掲載)については、冊子版公刊後、著者が執筆時に参考にした第三者の論文の表現が不適切な形で残っているという理由で、著者から取り下げの要望があり、編集委員会で検討の結果、取り下げが承認されました。2023414日承認。