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巻頭言 能智正博「感性を広げる力」

特集論文:病い、ケア、臨床

(責任編集委員:森岡正芳・西村ユミ)

  • 協働実践としての緩和ケア ― 急性期看護場面のワークの研究(前田泰樹・西村ユミ)
  • 二重のライフストーリーを生きる ―障がい者のきょうだいの語り合いからみえるもの(原田満里子・能智正博)
  • 滞る時間/動きだす時間― 先天性心疾患とともに生きる人々の”転機”の語りを聞くということ(鈴木智之)
  • 共感を支える「共にある」という地平― 父の闘病に寄り添う体験の記述から(藤井真樹)
  • 神経筋難病患者のIndividual QOLの変容― 項目自己生成型QOL評価法であるSEIQOL-DWを用いて(福田茉莉・サトウタツヤ)
  • 神経難病患者の生を捉えるライフ・エスノグラフィ―在宅療養の場の厚い記述から(日高友郎・水月昭道・サトウタツヤ)

一般論文

  • 自我体験研究への現象学的アプローチ(渡辺恒夫)
  • 母親が語る障害のある人々の就労と自立 ―語りの形式とずれの分析(東村知子)
  • 児童養護施設における支援モデルの構成―施設と家庭をむすぶ職員の実践に着目して(高橋菜穂子・やまだようこ)
  • 名無しの環境― 生態学的資源利用としてみる建築環境の改変行為(関 博紀)
  • 青年の語りからみた金縛りの心理的意味(松本京介)

BOOK REVIEW

《書評特集》会話分析の新しい展開――ことばと身体の連鎖分析

  • 特集にあたって(細馬宏通)
  • 生成変化する文脈における相互行為分析の可能性(評:山田富秋)
    木村大治・中村美知夫・高梨克也(編)『インタラクションの境界と接続――サル・人・会話研究から』
  • 会話分析の現在(評:大橋靖史)
    串田秀也(著)『相互行為秩序と会話分析――「話し手」と「共-成員性」をめぐる参加の組織化』 杉原由美(著)『日本語学習のエスノメソドロジー――言語的共生化の過程分析』
  • ことばと身体の連鎖分析(評:荒川歩)
    西阪仰(著)『分散する身体――エスノメソドロジー的相互行為分析の展開』 坊農真弓・高梨克也(編),人工知能学会(編)『多人数インタラクションの分析手法』
  • 医療現場の質的分析と会話分析(評:細馬宏通)
    D.メイナード(著),樫田美雄・岡田光弘(訳)『医療現場の会話分析――悪いニュースをどう伝えるか』 S.コリンズ・N.ブリッテン・J.ルースヴロリ・A.トンプソン(編),北村隆憲・深谷安子(監訳)『患者参加の質的研究――会話分析からみた医療現場のコミュニケーション』 西阪仰・高木智世・川島理恵(著)『女性医療の会話分析(テクノソサエティの現在〈Ⅲ〉 ソキウス研究叢書)』

《緊急特集》震災とどう向き合うか――質的視点からの文献案内

はじめに(能智正博)

ブックガイド
安克昌『心の傷を癒すということ』/内山節『怯えの時代』/A.クラインマンほか『他者の苦しみへの責任』/清水展『噴火のこだま』/藤原武弘(編著)『人間関係のゲーミング・シミュレーション』/M.ブロデリック(編)『ヒバクシャ・シネマ』/堀江敏幸『なずな』/三村信男ほか(編)『サステイナビリティ学をつくる』/宮地尚子『環状島=トラウマの地政学』/矢守克也『アクションリサーチ』/矢守克也『防災人間科学』/矢守克也・渥美公秀(編著)『ワードマップ 防災・減災の人間科学』

紹介付き文献リスト
あしなが育英会(編)『黒い虹』/大阪大学創立70周年記念出版実行委員会(編)『ボランティアの知』/大澤真幸『社会は絶えず夢を見ている』/加藤尚武『現代倫理学入門』/倉戸ヨシヤ『被災地における教師のストレス』/黒沢文貴・河合利修(編)『日本赤十字社と人道援助』/「総特集:震災以後を生きるための50冊」『現代思想』第39巻第9号/こころのケアセンター(編)『災害とトラウマ』/高木仁三郎『原発事故はなぜくりかえすのか』/寺田寅彦『天災と国防』/冨山一郎『増補 戦場の記憶』/中田豊一『ボランティア未来論』/中村尚樹『被爆者が語り始めるまで』/深谷昌志(監修)『子どもの「こころの力」を育てる―レジリエンス』/藤尾潔『大震災名言録』/藤森和美・藤森立男『心のケアと災害心理学』/「古井由吉/佐伯一麦往復書簡」朝日新聞文化欄/『つなみ』『文藝春秋』(8月臨時増刊号)/宮地尚子『震災トラウマと復興ストレス』/村井雅清『災害ボランティアの心構え』/柳田国男『遠野物語・山の人生』/山下祐介・菅磨志保『震災ボランティアの社会学』/矢守克也『〈生活防災〉のすすめ(増補版)』/B.ラファエル『災害の襲うとき(新装版)』