第5回 質的心理学研究法セミナー
『看護実践のエスノグラフィー入門―現場での問いの発見―』を開催しました!

研究交流委員会主催の質的心理学研究法セミナーはこれまでに5回のセミナーを実施して参りました。
2013年3月9日には京都光華女子大学にて第5回セミナーが開催されました。

今回は北海道大学の小田博志先生を講師にお迎えし、エスノグラフィー入門として、
現場で発見した問いを、研究にどのように結び付けていくのかをテーマとしたセミナーでした。

この日は北海道から九州まで、まさに全国各地から21名の参加者にお集まりいただきました。
少人数制・長時間セミナーということで、参加者の一人一人に対して小田先生がコメントをされ、
研究上迷っていることを率直に深く考える機会となっていたかと思います。

また、小田先生のあたたかいお人柄と研究への情熱にじかに触れることで、
エスノグラフィーの本質を学ぶことができた大変刺激的な一日でした。

参加者を代表し、お二人の方からセミナーを振り返っての感想をいただきました。

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<参加者Aさん>
エスノグラフィーについて具体的で分かりやすいご講義の後、
専門領域の異なる受講生の課題発表と先生のコメントをお聞きし、大いに刺激を受けました。
走り出したもののこれでよいのかと不安も大きかった私の研究に対しても、
参考文献のご紹介と貴重なご助言により後押しをしてくださいました。
ありがとうございました。

<参加者Bさん>
私とあなたはこんなに違うのに、数字の上では2人、海と空の色ははっきりと異なるのに。
「青色」としか言えない、合理化や効率化、そして説明責任の前に、言い表したい、
伝えたい言葉がどんどん自分の中から溶けて無くなってしまっている、
そんな不全感を抱えながら臨んだ勉強会。
溶けて無くなっているように感じた言葉は、向き合う相手を通して、
自分の中から切り出されることに気付かされる、そんな体験をしたように感じています。

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研究交流委員会では、今後も会員のみなさまのニーズに答えられるよう、
さまざまなセミナーを企画していく予定です。
今後のセミナーの企画については、学会HPやメーリングリストを通してご案内して参りますので、
みなさま奮ってご参加ください。

(情報提供者 上手由香 様)

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  • 質的心理学研究法セミナー第5回(3月9日)の状況報告