個性と障害のはざま:発達障害児の育ちの現場から
『ひとりひとりの「個性」を大切に』ということや『ありのままを受け入れる』 ということは、保育や教育の現場においてよく述べられ、強調されることである。 しかしその一方で、子どもたちの行動が”気になったり”、なにかしらの”問題”を 感じたとき、それを「個性」としてとらえようとしても(あるいはとらえてほし いと願っても)、日々の保育や教育が成り立たない現実があるときに、結局は 「問題」や「障害」の方が強調されてしまうこともある。さらに、一旦「障害」 や「問題」という視点で見てしまうと、「治す」「改善する」ということにとら われ、目の前の子どものありのままの姿が見えなくなってしまうこともあるだろ う。ひとりの子どもをとらえようとしているにもかかわらず、なぜどちらか一方 が強調されてしまうのだろうか。しかし、「個性」と「障害」の関係は、簡単に 「障害も個性」あるいは「障害ではなく個性」と言い切れるものでもない。
本シンポジウムでは、発達障害児の育ちの現場に焦点をあて、彼らに向き合うと き、「個性」と「障害」の関係をどのようにとらえていけばよいのかということ について考えていく。登壇者には、学習障害、自閉症、あるいはムコ多糖症など、 さまざまな障害をもつ子どもやその親、教育者と向き合ってきた先生がたをお招 きした。その深い経験を通して、多くのことを学ぶ機会になればと考えている。
- 話題提供
上野一彦(東京学芸大学)
久保恭子(共立女子大学短期大学部)
渡部信一(東北大学)
- 指定討論
佐藤幹夫(フリージャーナリスト)
本郷一夫(東北大学)
山上雅子(京都女子大学)
- 司会
菅野幸恵(青山学院女子短期大学)
- 日時
2006年3月4日(土)12時から17時
- 場所
青山学院女子短期大学 北校舎2F N202教室
- 参加対象者
発達障害支援に関心のある方
- 参加費
パーソナリティ心理学会、質的心理学会いずれかの会員 500円
非会員2000円
- 定員
150名
- 備考
*本研修会は、臨床発達心理士資格更新研修会(0.5ポイント)です。
また、臨床心理士認定協会の定める1日ワークショップとしても認定されています。
- 締め切り
2006年2月24日(金)
Webサイトからの申し込みと参加費の払い込みをもって申し込み完了となりま す。双方の手続きを期日までに済ませてください。ただし定員になり次第締め切らせていただきます。
- 大会外企画
- 日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会・日本質的心理学会研究 交流委員会主催 公開研修会