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編集:日本質的心理学会研究交流委員会

日本質的心理学会 メールマガジン No.160======================2018/2/20

インフルエンザが流行しています。どうかお体にお気をつけてお過ごしください。

▽▼ 目次 ▽▼━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

◎ 学会より会員のみなさまへ

◆日本質的心理学会第15回沖縄大会のお知らせ

◆研究交流委員会より:質的研究セミナーのお知らせ
:フィールドワーク研究会のお知らせ

◆『質的心理学研究』編集委員会より

◆会務委員会より

■□■□会員からの情報コーナー

■ 研究会情報

◆人文死生学研究会(第16回)のお知らせ

◆東海大学文明研究所・公開講演会のお知らせ

◆「パーソナリティ心理学コロキウム2018」のお知らせ

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◎ 学会より会員のみなさまへ
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◆日本質的心理学会第15回沖縄大会のお知らせ (2月17日現在)

(日程概要)4月下旬参加登録開始。8下旬参加登録締め切り。4月下旬演題登
録。6月下旬 登録締め切り。7月中旬査読・再登録終了。8月末抄録完成。HP
で公開。10月中旬 抄録発送。HP:http://www.shitsushin15.jp/ 参照

(大会企画プログラム)
1.プレ企画 2018年11月23日(金)
フィールドワーク 12時 那覇空港集合
(1)南部コース 南部戦跡 平和ガイドと 名護解散
(2)中北部コース 基地 普天間・嘉手納・辺野古浜テントとゲート前
2.大会企画
(1)1日目 11月24日(土)10時~12時 シンポジウム
「場所の力とスピリット - 沖縄で語りあおう」
やまだようこ先生(京都大学名誉教授・立命館大学)南博文先生(九州大学)
石井宏典先生(茨城大学)大城凌子先生(名桜大学)
(2)13:30~15:00 市民公開講演
「沖縄を語る」東江平之先生(琉球大学・名桜大学名誉教授 元名桜大学学長)
(3)2日目 11月25日(日)9:00~10:30 教育講演
「視覚イメージで語る-ビジュアル・ナラティヴ」 やまだようこ先生
(4)10:45~12:15  特別講演
「文学、環境、人間 ― 場所学の可能性」 山里勝巳先生(名桜大学学長)
3.特別企画セミナー 11月26日(月)  9:30~16:30
「質的統合法」紹介セミナー(講義と演習) 募集人員:30名 参加費有料
講師:山浦晴男(看護質的統合法(KJ法)研究会顧問、千葉大学大学院看
護学研究科特命教授、名桜大学大学院非常勤講師、情報工房代表)

(日本質的心理学会第15回沖縄大会準備委員長 稲垣絹代)

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◆研究交流委員会より:質的研究セミナーのお知らせ

「なぜ意味が問われるのか-質的研究における〈読むこと〉の方法探求」

・企画趣旨:質的研究はデータや研究・分析法のみに特徴があるのはありません。
問題・テーマの設定~対象との関わり方~データの収集法~分析法~結果の表現
法が一連のつながり・流れをなしています(これを横軸・X軸とします。)また、
それぞれの過程は、認識論的背景~方法論~研究手法~テクニック(例えば、客
観性批判~関わりながらの観察~参加観察~現場での居方・関わり方)という根
底から表層への垂直軸(縦軸、Y軸)を内包しています。さらに、エピソード記
述、現象学的アプローチ、グラウンデッド・セオリーなどの研究法・分析法(Z
軸)により整理することもできます。これまでのセミナーでは研究法・分析法(Z
軸)を一つ選び、その研究法・分析法から研究の流れ(X軸)と研究活動の重層
性(Y軸)を考えてきました。今回はY軸を主軸として、つまり具体的な研究活
動が根底にある見方や考え方(理論や概念)とどのように関わっているのか、さ
らに、一連の研究の流れ(X軸)がどのようにつながっていくかを考えていきた
いと思います。そこで祭りや都市計画、子どもの居場所や寄り道など現場におけ
る研究の実践(フィールドワーク)と、哲学、文化人類学、文学、宗教などの理
論や概念を結びつけながら、独自の研究を進めていらっしゃる南博文先生(環境
心理学がご専門)に講師をお願いしました。1)南博文先生の話題提供をもとに、
2)質疑応答を行い、3)その上で参加者の体験も交えて、意見交換を行いたいと
思います。質的研究について、「意味を解釈する」「読む」という活動から根本的
な問いをじっくり考え、その問いと思考が実際の研究活動につながる場を目指し
ます。
・日時:2018年3月3日(土) 12時30分~15時30分(延長~16時30分))
・場所:広島国際大学広島キャンパス8階(広島駅より徒歩10分)
(http://www.hirokoku-u.ac.jp/access/hiroshima.html)
・話題提供・講師:南博文先生(九州大学大学院人間環境学研究院教授)
・話題提供「症候的に読む -テクストから都市風景まで-」
質的な分析と呼ばれる領域で用いられる「方法」があるとすれば、その主要な一
つは、一次資料を「読むこと」であると言えると思います。ただし、何でも読む
べき素材になるか、あるいは話されたことがすなわち一次資料かと言うと、そう
ではないだろうと考えます。「意味」を読み解くという行為が要請されるには、素
材の中に不可解さや、意味理解の齟齬、ディス・コミュニケーションが含まれる
という、読まれるべき対象の側からの「問いかけ」、あるいは解読を要請するサイ
ンが備わっているだろうと考えます。それをここでは、「症候」と呼んでいます。
「症候的に読む」という表現は、アルチュセールの『資本論を読む』で使われた
テクストを読む際の構造的な視点です。フロイトを意識していますが、むしろ社
会科学一般に適用される発見的(ヒューリスティック)な観点だと思います。ブ
ルーナーの「意味の行為」論をもう少し構造的に(表層と深層との段差を設けて)
見ていく視点になるかと思います。質的研究法にはいろいろな方法論があり、そ
れぞれ共通点と特色があります。この企画では、「症候的」という観点と「読む行
為」という2つの問題系について学ぶことを通して、方法論についての考察を深
めたいと思います。3つの文献を下記に掲げました。この順序で当日の議論に関
わるものです。事前に読めるものに目を通していただければ、議論が深まるかと
思います。
・事前学習図書 文献
ブルーナー, J.S.(1999,2016新装版)『意味の復権』ミネルヴァ書房
アルチュセール, L.(1996絶版)『資本論を読む上中下』ちくま学芸文庫
(1982絶版・合同出版)
赤瀬川原平(1987)『超芸術トマソン』 ちくま学芸文庫
・タイムスケジュール:
12:30 企画趣旨説明
12:40 講演(話題提供)「症候的に読む」
14:10 休憩
14:20 講師との質疑応答・参加者による討論
15:30 終了(必要に応じて延長)
16:30 延長の終了

・事前申込は不要です。当日、会場にお越しください。
・非会員の方でも関心をお持ちの方はご参加いただけます。
・問合わせ:t-kasimaアットhw.hirokoku-u.ac.jp(担当:鹿嶌)
・ウェブサイト:http://www.jaqp.jp/seminar/seminar2017.html
(順次更新する予定です)
・主催:日本質的心理学会研究交流委員会

(研究交流委員会 鹿嶌達哉)

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◆研究交流委員会より:フィールドワーク研究会のお知らせ ≪続報≫

「社会を見据える質的研究―長期的フィールドワークと、これから」

この研究会では、15年以上にわたってフィールドワークを実践してきた4人の
研究者が登壇する。前半は、現場にくりかえし通い、そこに居る人たちとの付き
合いを重ねることをとおして、みえてきた社会の様相を伝えあう。そして後半は、
4つの研究報告をふまえ、長期的フィールドワークそのものが持つ意味や意義に
ついて、参加者全員で考える機会にしたい。

○日時:2018年3月31日(土)13時~17時 懇親会の予定あり
○場所:ハロー貸会議室新宿曙橋
東京都新宿区片町1-13-1 第3田中ビル2階
都営新宿線曙橋駅A4出口 徒歩3分・JR各線市ヶ谷駅 徒歩10分
https://www.hello-mr.net/detail/?obj=17
○プログラム
【前半】研究報告(発表+質疑応答)
発表1 青木美和子(札幌国際大学)
「福祉の現場におけるコミュニティ生成のプロセスを追う」
発表2 木下寛子(九州大学)
「『出会い』が開く学校の世界―小学校の日々への参与から―」
発表3 出口泰靖(千葉大学)
「もはやこれはフィールドワークではない、゛ぼでぃフィールだーだ″?
~〈かわし合い〉のなかで、その人の゛顔″がみれているのか?その人に゛顔″
をみせられているのか?」
発表4 石井宏典(茨城大学)
「根の場所をまもる神人たち―くらしの変化と年中祭祀の現在―」
【後半】ディスカッション
1 コメント(発表者間でのコメント交換)
2 全体討論
○主催 日本質的心理学会研究交流委員会
○参加費:無料
○申し込み・問い合わせ先:m-aoki@ts.siu.ac.jp (青木美和子宛)
(参加理由やフィールドワークへの関心など一言添えて頂ければ幸いです)
※当日参加も歓迎します。

(研究交流委員会 石井宏典・青木美和子)

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◆『質的心理学研究』編集委員会より

依頼を受けた投稿論文をなんとか締切期限内で査読し、コメントを書いて送り
ます。投稿者の思いを考え、できるだけ遅らせることなく査読をしようと、ずっ
と続けて来ています。査読を完了させ、ほっとしていると、数日後に新しい投稿
論文の査読依頼メールが届くことがあります。編集委員として、やるべき作業だ
とわかっていながらも、「あぁ、もう少し休む間が欲しいな」と正直思うことが多
いです。
こうした思いから解き放ってくれるのは、荒削りながらも、いろんな意味でと
ても面白く、刺激を受ける論文との出会いです。面白い論文と出会う時、査読と
いうよりも、自然に、さまざまな評価や論文に対する考えが浮かんできます。そ
して評価や考えを投稿者にできるだけわかりやすく伝えるためのコメントも書く
意欲が自然とわいてくるのです。
ただ別に統計をとったわけではないのですが、最近、連続する査読に疲れてい
る私を元気づけ、査読へのエネルギーを新たに充填してくれる論文が少なくなっ
ているように思うのです。薄っぺらなデータを必要だと思えないような理論や方
法論でこねくり回し、さも独創的な知見を見出したかのように書かれている論文
があります。なぜそのデータなのか。なぜデータを読み解くのに、この理論や方
法が必須なのか。そもそも論文のテーマに対する投稿者自身の深いところからく
る問題関心は何なのか等々、様々な疑問が湧いてきます。先行研究の例示もとり
あえず論文を執筆するためには必要だというだけでまとめたものであったり、正
直、この論文はこんなに分量を必要としないし、ただ冗長なだけだなと、うんざ
りする時もあるのです。もうすぐ新しい査読システムも始まります。これを機会
に、質的研究をより自由により自在に考え、果敢に研究の独創性にチャレンジす
る論文がもっと投稿されんことを期待します。

(『質的心理学研究』編集委員会 好井裕明)

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◆会務委員会より

2017/2/16現在の会員数及び会費納入率をお知らせ申し上げます。
会員数:1,162名

2017年度会費納入率:90.5%(未納者 110名)
2016年度会費納入率:89.5%(未納者 122名)

☆おかげさまで納入率も90%前後にまでなっております。いつも学会運営に
ご協力くださり、まことにありがとうございます。立春も過ぎましたが、
寒い日がまだしばらく続くかと存じます。どうぞご自愛ください。

(会務委員会 安田裕子)

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■□■□会員からの情報コーナー
・以下の情報は会員の皆さまから寄せられたものをそのまま掲載しています。
・必ずしも日本質的心理学会と関連するものではありません。
・情報提供については以下のサイトをご覧ください。毎月15日〆切です。
http://www.jaqp.jp/mmsubmit.html
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■ 研究会情報

◆人文死生学研究会(第16回)のお知らせ

【日時】2018/3/18(日)午後1:30~6:00(1時開場)
【場所】明治大学駿河台キャンパス研究棟3階第10会議室
『人文死生学宣言:私の死の謎』(渡辺恒夫・三浦俊彦・新山喜嗣編、春秋社)
の、出版記念シンポジウムとして開催します。
・第1部【合評会 】「一人称の死の意味とは何か?ー心理学の観点から」
書評担当・浦田悠 (大阪大学/死生心理学)
{概要}一見何でもない当然なことにも見え,かつ,とてつもない謎にも思える
のが,死の問題,とりわけ「ほかならぬ私が死ぬ」という一人称の死の問題であ
る。本書の著者らは,この問題が何より重要かつ深淵な謎であるという立場から
その捉えがたさの核心に迫ろうとしている。そして,渡辺らが続けてきた自我体
験の研究は,実は一般の(もしかするとほとんどの)人々も,著者らと同型の問
いを鮮烈に抱く機会があることを示している。とすれば,各章を読み解くことに
より,読者は,私が死ぬということへの根源的な気付きを(再)確認し,死への
向き合い方のラディカルな転換へと誘われるかもしれない。この書評では,その
ような本書の特徴を踏まえつつ,心理学の観点から,一人称の死の意味を考察し
てみたい。
・第2部【講演】「死後の同一性と単純説」鈴木生郎(鳥取大学/分析哲学)
{概要}下記研究会HPに掲載予定。人文死生学研究会HP↓
https://sites.google.com/view/thanatologyashumanities/
・申し込み不要、参加費1000円(学生500円)。
・心の科学の基礎論研究会(第82回)と合同で開催します。詳細は、
電子ジャーナル「こころの科学とエピステモロジー」HP参照のこと↓
https://sites.google.com/site/epistemologymindscience/

(情報提供者 渡辺恒夫 様)

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◆東海大学文明研究所・公開講演会のお知らせ

演題:「ポスト=トラウマ時代:イスラエルと日本」
講師:ヨハイ・アタリア氏(イスラエル、テル=ハイ・カレッジ上級講師)
通訳・解説:山城貢司氏(日本学術振興会特別研究員PD/東京大学)

東海大学文明研究所では3月27日に湘南キャンパスで、公開講演会「ポスト=
トラウマ時代:イスラエルと日本」を開催します。講師のヨハイ・アタリア氏は、
イスラエルのテル=ハイ・カレッジ上級講師、オープンユニバーシティの研究員
で、トラウマに関する理論的・経験的・哲学的論文を多数発表されています。本
講演は、「アウシュビッツ」と「ヒロシマ」という「出来事」を経験したイスラエ
ルと日本が、それとどのように向き合ってきたかを見定めることを課題としてい
ます。講演は英語で行われ、セクションごとに日本語での要約が補足されます。
入場は無料です。ぜひご参加ください。

【日時】2018年3月27日(土),15時30分~17時20分
【会場】東海大学湘南キャンパス19号館3階307教室(ミーティングルーム)
【入場料】無料
【主催】東海大学文明研究所
(http://www.u-tokai.ac.jp/about/research/institutions/civilization_research/)
【お問い合わせ】東海大学文明研究所事務室(bunmei@tsc.u-tokai.ac.jp)

(情報提供者 田中彰吾 様)

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◆「パーソナリティ心理学コロキウム2018」のお知らせ

日本パーソナリティ心理学会経常的研究交流委員会では、今年度2日間2会場
にて「心理学教育」「道徳」「AI」をテーマにパーソナリティ心理学コロキウム
を開催します。多くのみなさまのご参加をお待ちしております。また,本イベント
に関連する研究発表(ポスター発表)を募集しますので奮ってご応募ください(非会
員可)。
○開催日時・開催場所:
【1日目】2018年3月29日(木) 11:00-17:00 @立正大学品川キャンパス
・コロキウム1「アクティブラーニング vs 一斉授業 (仮) 」
主な登壇者:関田一彦(創価大学)・澤田匡人(宇都宮大学)・永井智(立正大学)
大久保智生(香川大学)・本田周二(大妻女子大学)
【2日目】2018年3月30日(金) 9:30-17:00 @東京家政大学板橋キャンパス
・コロキウム2「道徳×パーソナリティ」
主な登壇者:鵜殿篤(東京家政大学),藤澤文(鎌倉女子大学),川本哲也(東京大学)
渡邊芳之(帯広畜産大学)   司会:牟田季純(早稲田大学)
ポスターセッション(募集中)
・コロキウム3「AI×パーソナリティ」
主な登壇者:那須川哲哉(日本IBM株式会社),野村竜也(龍谷大学)
渡邊芳之(帯広畜産大学)   司会:平野真理(東京家政大学)
・申込方法:以下のURLにアクセスし,応募フォームより申し込みをお願いし
ます。
詳細・申込:https://sites.google.com/view/jspp-colloquium2018/
・申込締切:2018年3月27日(火)
・参加費(コロキウム1):一般(次行以外の方) 2,000円
日本パーソナリティ心理学会or心理学教育研究会会員、学部生・高校生 無料
・参加費(コロキウム2・3それぞれ):一般(非会員) 500円
日本パーソナリティ心理学会会員、学部生・高校生 無料 その他セット割あり

(情報提供者 荒川歩 様)

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[クッピーより]

今月号には、3月に開催される研究会の情報がたくさん寄せられました。これか
ら新学期に向けて何かと忙しい毎日になるかとは思いますが、ぜひお出かけくだ
さい。

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編集:日本質的心理学会研究交流委員会
第160号担当:荒川歩・宮本匠・青木美和子
発行:日本質的心理学会 http://www.jaqp.jp/
発行日:2018年2月20日
●メールマガジンは、学会からの配信専用ですので返信できません。
●学会に関するご意見・ご要望、または、アドレスの変更、配信の停止を希望さ
れる場合は、お手数ですが学会事務局までご連絡ください。
学会事務局アドレス jaqp-post@bunken.co.jp
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